村山富市元首相が人民日報に寄稿、「現行の日本国憲法の改変は絶対に許してはならない」―中国

Record China    2013年9月2日(月) 15時10分

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2日、村山富市元首相が、日本の現行憲法を変えることは絶対に許してはならないとする文章を人民日報に寄せた。資料写真。

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2013年9月2日、日本の村山富市元首相が、日本の現行憲法を変えることは絶対に許してはならないとする文章を人民日報に寄せた。

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私が首相に就任した後、まず韓国、中国などのアジアの国々を訪問した。そこで、第2次世界大戦期の日本の植民地統治と侵略が、アジアの隣国にぬぐい去れない痛みをもたらしたことを、身をもって感じた。任期中には、第2次世界大戦終戦50周年という歴史的な節目を迎えた。日本は自らが犯した戦争犯罪について深く反省する必要があり、全世界に向けて今後は平和、民主主義、国際協調の道を進むと表明していた。このような背景から、私は「村山談話」を発表した。

私が「村山談話」を発表したのは、日本がもし今後アジアや世界の国々と平和的共存を望むのなら、必ず過去の歴史について徹底的に清算しなければならないからだ。私は、中国・韓国などのアジアの国々は、「村山談話」を通じて、「日本は歴史問題上で過去とは一線を画した」と認識し、次第に日本を受け入れていったのだと考えている。そのため、第1次安倍内閣を含むその後の内閣もみな「村山談話」を継承していった。

しかし、安倍氏が2度目に首相に就任してからは、「侵略の定義は国際社会でも定まっていない」として、「村山談話」を修正すると表明した。まだ、安倍首相がどのように「村山談話」を修正するかははっきりしていないが、もし侵略を否定すれば、関係各国は日本の歴代首相の発言に対して不信感を抱くだろう。

第2次大戦後、日本の歴史教育は近現代史についてほとんど教えてこなかったため、現在は多くの日本人が過去の戦争について理解していない。過去の歴史を正確に学ぶことは、隣国との友好関係の助けとなるだけでなく、日本自身の今後の発展において重大な意味を持つ。私は日本政治の右傾化を非常に憂慮している。日本の政治家たちは、日本がかつて隣国で行った植民地統治と侵略の歴史について、より深く学ぶ必要がある。そうしなければ、同じ轍を踏むことになる。

日本は「ポツダム宣言」、「カイロ宣言」および東京裁判の判決を受諾したからこそ、国際社会に復帰できたのである。もし、日本の首相と閣僚がA級戦犯を祭る靖国神社を参拝すれば、日本はかつて受諾した国際条約を否定することになる。私は、首相と閣僚が靖国神社に参拝すべきでないと考える。最近、憲法改正が1つの大きな課題となっているが、基本的人権や平和と民主主義を基調とした日本の現行憲法を修正することは絶対に許してはならない。

広島原爆記念館の石碑には「過ちは繰り返しません」と刻まれている。これは広島県民だけの誓いではなく、すべての日本国民の誓いであるべきだ。平和国家になることは、日本国憲法が示す方向である。(翻訳・編集/北田

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