世界の革新の中心はアジアへ、上位に北京・上海―世界知的所有権機関

人民網日本語版    2019年11月21日(木) 10時0分

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世界知的所有権機関はこのほど「世界知的財産報告書2019」を発表した。世界規模で見た場合、技術イノベーションの中心地帯は米国と欧州からアジアへ移りつつあるという。写真は上海。

世界知的所有権機関(WIPO)はこのほど「世界知的財産報告書2019」を発表した。WIPOの観察によると、世界規模で見た場合、技術イノベーション(革新)の中心地帯は米国と欧州からアジアへ移りつつあるという。参考消息報が海外メディアの報道として伝えた。

シンガポール紙「聯合早報」のサイトが19日に伝えたところでは、科学技術分野の国際協力が増加を続けるが、技術イノベーションの盛んな地域は今もなお主に中国、ドイツ、日本、韓国、米国の5カ国に集中するという。

報道では、2015年から17年までに、この5カ国の大都市約30カ所の技術イノベーションが盛んな地域における特許数は世界の69%を占め、科学活動も世界の48%を占めた。多くの国際協力が大都市のこうした地域で行われており、上位10都市での国際協力における特許件数は世界の26%を占め、中国では上海と北京が10都市に入った。

さらにWIPOの観察によると、世界規模で見た場合、技術イノべーションの中心地帯が米欧からアジアへ移りつつあり、昨年は世界の特許出願件数の3分の2がアジアからのものだった。WIPOのチーフエコノミストのカーステン・フィンク氏は、「この報告書は中国の技術イノベーションが盛んな都市はイノベーション活動の主要地点であることを指摘した。たとえば、特許出願件数をみると、深セン-香港地域(深港地域)、北京、上海が技術特許ランキングで上位に並び、グローバル科学出版物ランキングでは、北京がイノベーションが盛んな世界最大の都市となり、上海、南京、広州も25位以内に入った」と述べた。

WIPO報告はグローバルイノベーション協力の国際化がさらに進んだと指摘した。

フィンク氏は例を挙げて中国のイノベーションが盛んな地域(都市)がどのようにしてグローバルイノベーションネットワークに融合していったかを次のように説明した。「たとえば深-港地域、北京、上海の間には緊密な協力関係があるだけでなく、イノベーションが盛んな海外の多くの都市とも幅広く協力を展開してきた。特にサンフランシスコ-サンノゼ地域、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、シアトル、東京などと協力を展開してきた」という。

またデータによると、中国国内のイノベーションが盛んな地域同士のイノベーション協力も緩やかに増加した。

しかし中国はアジアで一人勝ちしているわけではない。WIPOのフランシス・ガリ事務局長は、「韓国は技術イノベーションで非常に優れており、インドも素晴らしいが、中国が主導的役割を果たしていることは確かだ。自分としてはこのことが欧州の技術イノベーションをめぐる競争力喪失を意味するとは思わず、技術革新の多様な発展とみなすべきだと考えている。競争はますます激しくなっている」と述べた。

またガリ事務局長は、「現在の革新の局面はどうかといえば世界規模で緊密に連携し、共同の世界的挑戦に立ち向かっており、各エコノミーはイノベーションを追求する上で開放的な態度を保たなければならない」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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