2019年11月16日、環球時報によると、中国湖北省で4歳の男児にバスの無賃乗車を指摘された高齢の男が、路上で男児を殴り倒す事件が発生した。

記事によると、湖北省荊門市の路上で12日、4歳の男児が高齢の男に殴り倒された。母親とみられる女性と一緒にいた男児は男と同じバスに乗っており、男が運賃を支払わなかったのを見て下車後に男を注意したところ殴られたという。

防犯カメラの映像を見ると、男は持っていたかばんで男児を張り倒し、いそいそと逃走。バス車内のカメラには男が運転手や他の乗客と激しく口論する様子が映っていた。男はその後警察に身柄を拘束され、取り調べに「小銭を持っていなかった」などと話しているという。

男児は病院で手当てを受けたが幸い軽傷で済んだ。警察官から「君は正しいことをしたよ」と褒められたという。

この事件について、中国のネットユーザーは「4歳なのに善悪の分別がつくなんてすごい」「素晴らしい子どもだ」と男児をたたえる一方、「道徳のかけらもない老人には恥も外聞もないのか」と男を非難したり、「教育こそモラルと大いに関係がある。国民の教育レベルが高まることで、モラルのある人とない人がはっきりしてきた」といった感想を残したりした。

また、「男児のメンタルケアをしっかりやらないと、自分の行動に自信が持てなくなってしまう」とし、今後の男児に対する指導や教育を正しく行う必要があるとの認識を示すユーザーもいた。

さらに、「男ぐらいの世代の人たちは、正しい価値観を培うべき時期に全く別のことをやってたからな」とし、文化大革命期の状況を暗に批判する声も。これには「コメントに『いいね』を付けるけれど、自分の意見をいう勇気はない」とし、こっそり賛同を示すユーザーが少なからず見られた。（翻訳・編集/川尻）