韓国車の生産台数、10年ぶり400万台割れに=専門家「自動車産業の根本的な競争力が低下」

Record China    2019年11月17日(日) 6時30分

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韓国の自動車生産台数が今年は10年ぶりに400万台を割り込む可能性が高まった。韓国紙は「韓国の自動車産業の根本的な競争力が低下した」との専門家の見方を伝えた。写真はソウル。

韓国の自動車生産台数が今年はリーマン・ショック当時の2009年以来10年ぶりに400万台を割り込む可能性が高まった。400万台割れは輸出と国内販売がいずれも振るわなかったのが理由。韓国紙は「韓国の自動車産業の根本的な競争力が低下した」との専門家の見方を伝えた。

聯合ニュースなどが報じた韓国自動車産業協会のデータによると、今年1~10月の韓国の自動車メーカー5社の生産台数は326万6698台で、前年同期に比べ0.4%減少した。昨年(402万台)はぎりぎり400万台を超えたが、今年はこのままのペースで推移すると400万台割れが避けられそうにもない見通しだ。

5社の1~10月の販売台数(輸出と国内販売)も324万2340台で、前年同期比0.7%減少した。1~10月としては09年(278万5014台)以降で最も少ない。同期間の輸出台数は198万5632台で前年同期比0.3%減少し、これも09年(169万6279台)以降で最低となった。

400万台割れの背景として朝鮮日報は「韓国での生産の約80%を占めてきた現代・起亜自動車の中国、米国での販売が不振となる中、韓国GM、ルノーサムスン、双竜自動車のマイナー3社の危機が重なった結果だ」と報じた。

記事によると、現代・起亜自は中国での販売不振を挽回するため、攻撃的なマーケティングで国内や新興国での販売を伸ばした。その結果、現代・起亜自の年初来の販売台数はそれぞれ146万台、118万台で、それぞれ前年同期比4.5%、0.8%増えた。しかし、「現代・起亜自が国内での販売を増やしたことで、残る3社は厳しい状況に追い込まれた」という。

マイナー3社自体にも問題がある。ルノーサムスンの生産台数(14万4727台)は前年同期を24%下回った。生産台数の半分(10万台)を占めてきた日産ローグの受注台数が今年の労組ストライキで大幅に減少したからだ。

過去5年間の累積赤字が5兆ウォン(約4700億円)に達する韓国GMは今年、販売台数(33万9106台)が11.1%減少した。新車の投入が不足し、競争力が低下した上、今年9月のストライキも重なった。11四半期連続で赤字となった双竜自の販売台数(10万9162台)も4.9%の減少だった。

生産台数400万台は韓国自動車産業の生態系が維持されるための「マジノ線」と見なされてきた数値とされる。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「世界的な自動車需要は昨年から減少しているが、韓国は15年から減少した。これは韓国の自動車産業の根本的な競争力が低下したためで、骨身を削る構造調整が避けられない」と指摘した。(編集/日向)

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