実店舗も「ダブル11」に参戦 体験で勝負

人民網日本語版    2019年11月12日(火) 14時40分

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「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)はECの一大イベントであるだけでなく、オフラインでも同じように盛んに行われている。

「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)はECの一大イベントであるだけでなく、オフラインでも同じように盛んに行われている。ダブル11に先立つ週末に、北京の大手商業圏はどこも黒山の人だかりで、大型スーパーもデパートもショッピングセンターも優待やオフラインの体験に力を入れ、オフラインショッピングへと人々を呼び込んだ。「北京日報」が伝えた。

「フランスのワインが北京ダックと合うか試してみませんか」。北京のカルフール双井店に新しく出来た居酒屋では、流暢な中国語を話すフランス人販売員が手に赤ワインのグラスを持ち、行き交う人々に赤ワインの知識を紹介し、大勢の人が足を止めて聞いていた。中国で初めてワインを大規模に輸入する販売業者パラドックスのマーケティングディレクターとしてのグレッグ・ペレさんは今年初めて実店舗で「ダブル11」のプロモーションを行った。双井に住む張さんはこうしたオフラインの体験に「非常に興味がある」といい、ペレさんと楽しくおしゃべりしたという。

ペレさんは、「中国に来て10数年になるが、これまでは毎年シーズンごとに行われるテイスティングイベントに主に注目し、ダブル11はそれほど重視してこなかったが、今年は絶対に参加しなければと思った。この10数年間、当社の中国でのワイン販売量は10倍増加し、ここから中国の消費高度化が見て取れる。しかし2015年からは、ECの『威力』も感じるようになった。当社の販売ルートの95%は実店舗で、今年のダブル11はより多くの双方向体験を通じて消費者を呼び込みたいと考えている。お客様は優待サービスを利用できるだけでなく、テイスティングの知識を学ぶこともできる」と述べた。

この居酒屋はカルフールが初めて開設したポップアップストア型居酒屋で、オフラインの赤ワインテイスティングや双方向体験といった手法で、顧客にさまざまな体験を提供する。今回のイベントは北京、上海成都武漢深センの5都市で同時開催された。

体験感を増強すると同時に、実店舗の大型スーパーはインターネットと連携し、店舗での即時発送を実現し、ここ2年ほどのダブル11で新たな勢力となっている。「今のスーパーのキャンペーンもよく知っているし、各種『神クーポン』も全部持っている」と話すホワイトカラーの王岩さんは、普段は多点(DMALL)のアプリで物美超市(北京物美総合超市有限公司)の商品を購入するが、今年のダブル11は送料無料クーポン、時間限定の人気商品格安販売、ブランドコンテストなどさまざまなキャンペーンがあり、「目移りしてしまって困る」という。各方面によると、11月7日夜のイベントスタートからの8分間で、北京物美の全ルートの販売件数が1万件を超え、スマート端末ルートの占める割合が99%を超え、商品ピックアップのリアルタイム率は100%に達したという。

ダブル11を迎え、デパートも後れを取るわけにはいかない。先週末に北京の西単、王府井、崇文門など各商業圏に行ってみると、大手デパートはどこもダブル11を控え、前倒しでさまざまなイベントを行っていた。アート展、ポップアップストア、深夜食堂など……尽きることのないイベントが若者たちを引きつけ、「行くべき場所」になっている。

崇文門の新世界百貨の店内は人でごった返し、業者たちは赤色のキャンペーンボードを掲げ、あちこちで元気なかけ声を上げていた。11月8日より、新世界百貨は今年も「60時間連続営業」キャンペーンを打ち出し、店内のたくさんの化粧品カウンターにメイクアップの達人を配置し、メイクアップレッスンのサービスを提供している。靴店の店長は、「午前0時を過ぎても、大量に買い物をするお客様がいて、最後のお客様が帰った時は午前2時を過ぎていた」と話した。

北京のナイトタイムエコノミーが熱を帯びるにつれ、今年のダブル11には深夜食堂巡りをする市民も少なくない。西単華威約飯街では、「ダブル11グルメ祭」が行われ、ネットで人気の軽食が特別価格で売り出されていた。

イマジネーションを具現化できる実店舗の巨大な空間を前に、ECもオフラインに注目し、楽しく新しい体験を打ち出すようになった。たとえば世貿天階では、蘇寧易購が臉臉科技と組んで打ち出したポップアップストアの2元ショップが9日に営業を開始した。双方向体験に参加すればスマートウォッチや掃除ロボットなどさまざまな商品を手に入れるチャンスがあるという。

ダブル11は今年で11年目になり、今や業界の販売促進イベントから全国民挙げてのショッピングイベントに変化し、当初の価格重視からサービス重視へと変わり、さらには現在のような体験重視へと変わっている。(編集KS)

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