中国市場での生産・販売台数が減少のトヨタ、中国人が初めて合弁会社のトップに―中国紙

Record China    2013年8月20日(火) 17時40分

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19日、トヨタ自動車はこのほど、8月から一汽トヨタ自動車販売有限公司の平野雅則総経理を常務副総経理に、田聰明(ティエン・ツォンミン)常務副総経理を総経理とする人事異動を発表した。資料写真。

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2013年8月19日、第一財経日報によると、トヨタ自動車は8月から一汽トヨタ自動車販売有限公司の平野雅則総経理を常務副総経理に、田聰明(ティエン・ツォンミン)常務副総経理を総経理とする人事異動を発表した。

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一汽トヨタは「今回の人事異動は当面の業績とは無関係。市場環境を鑑みれば中国人が総経理を務めるほうが会社の長期的な利益によりつながる」と公式に答えている。

トヨタの中国での生産・販売台数は2012年9月に約50%減と最も落ち込んだ。日本製品に対する反感やボイコット意識が強い北部地区での不振が主な原因だ。

記者の取材に対しトヨタの中国法人関係者は「トヨタと第一汽車が合弁で一汽トヨタ自動車販売を設立する際、中国市場の状況を踏まえれば中国人がトップを務めるべきとの共通認識を持っていた」と語った上で、今回の人事異動が業績悪化によるものであることは否定した。同社は設立以来13年間、日本人がトップを務めてきた。

同氏はまた、日本人がトップに立つのがトヨタの伝統的な慣例だと指摘。トヨタの高級車ブランド・レクサスが中国市場に進出した際に陣頭指揮を取り、市場開拓に大きな成果を上げた中国人役員がこうしたトヨタの慣例によって会社を去った例を挙げ、「レクサスの業績はその後悪化した。トヨタはたとえ一時的な損失を出したとしてもこうした明文化されていない伝統を固持しようとする」と述べた。

平野雅則氏が一汽トヨタ自動車販売の総経理を務めたこの約1年半、日本車の中国での生産・販売台数は50%以上も減少。2013年上半期の一汽トヨタの生産・販売台数は24万4500台で前年同期比約15%減少した。

トヨタの中国におけるもう一つの合弁会社である広汽トヨタの生産・販売台数は、一汽トヨタよりも回復が早く、2013年上半期は13万9000台で前年同期比6%増加した。しかし一汽トヨタの不振により、トヨタ全体の中国での生産・販売台数は前年同期比5.8%マイナスとなっている。

トヨタの中国法人関係者は「中国の南部地区では日系自動車の販売台数は昨年9月以前の水準まで回復している。課題となるのは、北部地区の消費者の日本製品への偏見をいかに取り除くかだ」と話す。今回の一汽トヨタの人事異動は、日本製品への反感意識の強い北部地区という特殊な市場において、日本人をトップに据えるという従来の伝統を打破し逆流に立ち向かう意志の現れだ。

トヨタ中国法人の大西弘致総経理は「販売台数を半年内に以前の水準まで回復させる計画だったが、今秋に予定している新型車種の中国導入で弾みをつけたい」と述べている。(翻訳・編集/NY)

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