低迷する訪中外国人数、誰がこれを救うのか―中国メディア

Record China    2019年11月4日(月) 9時30分

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30日、中国経営網は、低迷する訪中外国人の数を増やす方法について論じる記事を掲載した。写真は訪中外国人旅行者。

2019年10月30日、中国経営網は、低迷する訪中外国人の数を増やす方法について論じる記事を掲載した。

記事は、中国での海外旅行人気は高まる一方で、昨年は1億4970万人が海外へ出掛けたと紹介。一方の訪中外国人数は1億4120万人で、初めて訪中外国人の方が下回ったと指摘した。

記事によると、外国人旅行者を受け入れ始めた1980年代から訪中外国人は急増し、最初の20年は年平均19.47%の増加だったという。その後は増加率が鈍化し始めたと記事は指摘。中国文化・旅遊部のデータによると、訪中外国人数は2015年が1億3400万人、16年は1億3800万人、17年は1億3900万人、18年は1億4100万人で、増加率は0~5%の間だと伝えた。

こうした状況について、中国旅行大手の携程(シートリップ)の梁建章(リャン・ジエンジャン)董事長は、「インバウンドの状況は中国のソフトパワーを反映している。旅行文化は重要な文化製品で、訪中外国人増加のカギ」との見方を示した。

では、なぜ近年訪中外国人数が伸び悩んでいるのか。梁氏は、「サービス体験の質」に問題があると分析。ホテルや航空会社などのハード面は国際レベルに達しているものの、サービスなどのソフト面で「外国人に友好的ではない」という。

これには、ビザ、インターネット、支払い、英語などが含まれ、問題は多岐にわたっているという。例えば支払いについて言うと、中国ではモバイル決済の普及で外国人は現金での支払いだと不便なケースが多くあり、微信支付(ウィーチャットペイ)や支付宝(アリペイ)は海外の銀行とのひも付けを受け入れていないため、外国人が使用するにはハードルが高いという。

また、ビザの取得も一部の国では容易ではないと記事は紹介。英ガーディアン紙によると、英国人が中国のビザを取得するのに151ポンド(約2万2000円)かかるという。さらに欧米旅行者向けの仕様を採用している東南アジア各国と違い、中国では多くの施設が国内旅行者向けの仕様になっていることも問題点の1つと指摘した。

さらに別の大きな問題として梁氏は「中国に対するマイナスイメージ」があると分析。「一部の国が、中国は安全ではなく、汚染が深刻だと宣伝している。中国が強大になったことは共通認識であるが、一部には『中国脅威論』が存在する」と主張した。

そして梁氏は「中国についての宣伝が重要」と指摘。「中国が友好的であることを宣伝し、パンダをイメージキャラクターにしたらいい」との見方を示した。さらに、歴史のほか、友好的なサービス、国民も政府も友好的であること、安全で高効率で現代化した中国をアピールすることの重要性を説き、「専門的な企画、デザイン、メディアによる宣伝が必要で、海外メディアとの提携も必要」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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