CNNはいつになったら偏見を捨てられるのか?

人民網日本語版    2019年10月29日(火) 23時40分

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CNNのある中国駐在記者が25日の中国外交部(外務省)の定例記者会見で、華春瑩報道官に時期的に不適切な質問をし、英国で起きた悲劇を中国が過去70年間に得た多大な成果と進歩を祝ったことと無理に結びつけたうえ、皮肉を言ったのだ。

CNNのある中国駐在記者が25日の中国外交部(外務省)の定例記者会見で、華春瑩報道官に時期的に不適切な質問をし、英国で起きた悲劇を中国が過去70年間に得た多大な成果と進歩を祝ったことと無理に結びつけたうえ、皮肉を言ったのだ。先入観にとらわれて、具体的事件を前に分析的思考の代わりに頑なに価値観を用いるこうした振る舞いは驚きいぶかるべきものであるため、直ちに反論された。華報道官は「あなたの着眼点には問題があり、あなたの思想の奥底、またはあなたの代表する米国の一部メディアの問題を反映している。あなたは一体どんな回答を得たいのか?」と問い返した。環球時報が伝えた。

質問したのはCNN記者のDavid Culverで、今年後半に中国に来たばかりだ。彼は最近、中国の建国記念軍事パレード、NBAが中国社会で引き起こした論争、中国の炭素排出と経済成長などの話題を報じていた。彼の報道を調べると、彼は「共産党中国」「共産党政府」といった言葉を好んで用いている。米国の言説システムでは、こうした言葉はイデオロギーと冷戦の色彩を強く帯びている。

David Culverがこの質問をする前にも、CNNは「中国人39人が英国のトラックで死亡した」との報道の生放送を遮断したと主張したうえ、「中国が自国民が密航のために国外で死亡したニュースを遮断したもの」と暗に非難した。だが実際には24日夜の中国のインターネット上では、英国で起きた悲劇が注目され続け、全てのメディアが報道し、最新情報を更新していた。CNNが造り上げたい「印象」が事実と合致しないのは明らかだ。

CNN記者の拙劣な振る舞いには、今年8月にCNNが香港情勢を報道した際に、あろうことか「香港警察が火炎瓶を使用」とのデマを飛ばしたことを思い出さずにはいられない。香港警察当局は「火炎瓶はデモ参加者から警察側の防御戦に向けて投げられたものだ」と速やかに事実を明らかにした。不動の事実を前に、CNNは「誤った報道」について香港警察に謝罪した。

■多くの国々で悪行を重ねるCNN

1980年設立のCNNは米国の大手ケーブルテレビ・ニュースネットワークだ。1991年の湾岸戦争報道での成功によって、CNNの影響力は米三大ネットワークのNBC、CBS、ABCを超えた。CNNをめぐっては争いが絶えない。例えば中東問題の報道では、良からぬ行いが多い。2006年1月、CNNはイランのアハマディネジャド大統領の演説を報じた際、「我々が核技術を持つ権利を西側は剥奪すべきでない」との発言のうち「技術」の部分を故意に「兵器」と訳した。イラン政府がCNN記者による同国での報道活動を禁止すると警告すると、CNNは速やかに謝罪声明を出した。

内政干渉の疑いで、大統領選期間にCNN記者の受け入れを拒絶したアフリカの国もあった。米国内でも同様で、CNNの振る舞いはしばしば非難されており、ホワイトハウスから記者が追い出されたこともある。

■西側メディアのゲームのルールをまず知る必要がある

「中国に対するこうしたネガティブな言論はこれからもあるだろう。中国に関するニュースでさえあれば、西側メディアは大げさに報じ、中国と関係のない事でも無理矢理関連づけて、中国の制度的問題など論じる」。CNNの振る舞いについて、北京大学の張頤武教授は「中国に対して先入観にとらわれる一部西側メディアのやり方は、西側に元からある対中偏見がもたらすものであり、こうした現象を転換させる方法は短期間ではまずない」と指摘する。

フランス在住のメディア関係者・鄭若麟氏は「中国のイメージを悪くすることはすでに一部西側メディアの本能となっており、こうした状況を変えるには恐らく一世代の時間を要するだろう。現世代の西側メディア関係者が歴史の舞台から退き、新たなメディア関係者が対中認識を改めるのを待って、初めて多少変えることができる」と指摘。自らのフランスでの仕事や仏テレビ局の番組や議論に招待された経験と結びつけて「西側メディアのゲームのルールをわきまえ、その受け入れられる程度をわきまえたうえで対応する必要がある」とした。(編集NA)

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