中国の開放の歩みが停止したことはない

人民網日本語版    2019年10月28日(月) 20時20分

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世界銀行は報告書の中で、「改革の推進に力を入れたため、中国のビジネス環境は世界の190エコノミーの中の順位が31位になり、昨年の46位から大きく順位を上げ、また2年連続で最もビジネス環境の改善が見られた上位10カ国・地域に入った」としている。

世界銀行が北京時間の24日に発表した報告書「ビジネス環境の現状2020」の中で、「改革の推進に力を入れたため、中国のビジネス環境は世界の190エコノミーの中の順位が31位になり、昨年の46位から大きく順位を上げ、また2年連続で最もビジネス環境の改善が見られた上位10カ国・地域に入った」としている。世界経済分野の専門家は取材に答える中で、「ここ数年に中国のビジネス環境は目に見えて改善し、ますます魅力の高まる投資目的地になりつつある」との見方を示した。

同報告書は世銀が毎年1回発表する重要報告書であり、19年5月1日までの1年間の世界における経済監督管理改革を追跡し、世界115のエコノミーが商業の改革促進活動294件の実施を記録したという。

同報告書は、中国は企業設立、建設許認可など8分野での改革で突出した進展ぶりを示した。たとえば建築許認可手続きや電力調達のプロセスを簡略化し、審査にかかる時間を短縮した。

世銀のシニアエコノミストのマーチン・パイカウスキー氏は、「過去2年間、中国はビジネス環境の最適化で非常に大きな成功を収め、世界での順位が2年前の78位から現在は31位に上昇し、目を見張る成果の源は中国政府がビジネス環境の分野で進めてきた全面的改革にある」と述べた。

米エール大学の上級研究員のステファン・ローチ氏は、「中国のビジネス環境改善での進歩は人々に勇気を与える。特に新企業の育成で、中国の順位はさらに高い。報告書が指摘したように、中国政府はスタートアップ企業の支援で実際に効果を上げ、これは中国が技術イノベーションに力を注いできたことの現れでもある」と述べた。

最近、中国は初のビジネス環境最適化に関する行政法規「ビジネス環境最適化条例」を発表した。この条例はここ数年の中国のビジネス環境最適化の経験と手法を総括し、効果があることを実証しており、人々が満足し、市場主体が支持する改革措置を法規制度により固定化し、国際的先端レベルをベンチマーキングし、体制・メカニズムの改善というレベルで関連する規定を打ち出したものだ。

前出のパイカウスキー氏は、「世界銀行は中国政府がビジネス環境のさらなる最適化のために取った措置を歓迎する。北京と上海では多くのブレークスルー的な改革が実施され、この両都市での成功体験が中国の他の都市に普及拡大することを願う。中国は金融アクセス、対外貿易などのビジネス環境指標でまだまだ潜在力を高める余地があり、ビジネス環境の改善が中国経済の高い品質の発展推進にとってプラスになる」との見方を示した。

シンガポール国立大学法学部アジア法研究所の王江雨所長は、「『ビジネス環境最適化条例』の登場は、法律面で中国での事業設立や貿易を保障し、政府の役割転換を推進する上でプラスになる。これは長期的な意義をもった改革措置だ」と述べた。

現在、保護貿易主義が台頭し、グローバル経済の成長予測は低下を続ける。パイカウスキー氏は、「中国は世界の経済成長の主要エンジンの1つであり、そのビジネス環境の改善は中国経済成長にプラスになり、またグローバル経済の発展にも積極的な影響を与える。世界銀行の貿易指標が示すように、中国は海外からの製品輸入コストを引き下げる努力をしており、これはさらに開放を拡大しようとする中国の決意を物語る」と述べた。

日本のみずほ総合研究所のチーフエコノミストの長谷川克之氏は、「構造改革の持続的推進にともない、中国は挑戦をチャンスに変えつつある。中国はビジネス環境を絶えず改善し、たとえば監督管理の緩和、市場開放、構造改革推進などの措置を取ってきた。中国の開放拡大は世界経済の安定と発展にとって重要な意義をもつ」と述べた。

日本のオリックス株式会社の伏谷清専務執行理事は取材に応える中で、「当社は1980年代に中国に進出し、中国のビジネス環境の改善と向上には感慨深いものがある。関連する法令の公布から、各レベル政府自らの努力や実践、体験まで、いずれも中国政府のビジネス環境を重視する姿勢を深く感じさせる。優れたビジネス環境は、中国企業にも外資系企業にもウィンウィンであり、より開放的な市場環境を創出すれば、より多くの外資系企業に中国に来て発展するための選択肢を提供することになる。中国の開放の歩みはこれまで停止したことはなく、私たちは対外開放に向けた中国の固い決意を深く感じている」と述べた。(編集KS)

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