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中米包括経済対話中国側代表を務める劉鶴副総理(中国共産党中央政治局委員)は25日夜、米国のライトハイザー貿易通商代表、ムニューシン財務長官と電話で会談した。
中米包括経済対話中国側代表を務める劉鶴副総理(中国共産党中央政治局委員)は25日夜、米国のライトハイザー貿易通商代表、ムニューシン財務長官と電話で会談した。双方はそれぞれの中心的懸念を適切に解決することに同意し、一部文書の技術的協議がほぼ完了したことを確認した。双方は米国が中国産調理済み食肉、ナマズ製品を輸入する際の監督管理システムの等価及び中国の米国産食品の対中輸出禁止令の解除、肉類製品の公共衛生情報システム(PHIS)の応用などについて共通認識に達したことを確認した。双方のリーダーは近くまた電話会談を行い、それまでの間も作業レベルで引き続き急ピッチの協議を展開するという。新華社が伝えた。
中米双方が明らかにした態度は、時間の点でも内容の点でも、一時期以来の協調ムードを引き継いでおり、ここから協議が順調に進展したことがわかる。
具体的にみると、一連の協議の最新の重要情報が明らかにされ、中でも次の内容が特に注目を集めた。
第1に、双方はそれぞれの中心的懸念にどのように対処するかについて、共通認識を形成しつつある。
平等と相互尊重を基礎として、お互いの中心的懸念に配慮する——これは中国が協議の中でずっと堅持してきた原則的立場だ。
しかし米国の認識に中国と違いがあることは明らかだ——10数回にわたる協議で、絶えずコミュニケーションを取り、すりあわせをするだけでなく、これらを何度も繰り返してきたことは、この違いと密接な関係があると言わざるを得ない。
初めて登場する「双方はそれぞれの中心的懸念を適切に解決することに同意し」たとの表現は、中米がお互いの中心的懸念に配慮する立場に立って次第に一致していることを示している。
文書には具体的な内容もある。
「双方は米国が中国産調理済み食肉、ナマズ製品を輸入する際の監督管理システムの等価及び中国の米国産食品の対中輸出禁止令の解除、肉類製品の公共衛生情報システム(PHIS)の応用などについて共通認識に達したことを確認した」。
この表現は専門性が非常に強く、取り上げられた公共衛生情報システム(PHIS)は、米農務省が開発使用する米国が肉類製品を輸出する際の衛生証明書管理に利用される情報システムだ。
「このシステムを通じて、中国税関は米国が発行した対中輸出肉類製品のすべての衛生証明書に関わる情報を問い合わせることが可能であり、通関地での検査時に輸入貨物に付された紙の証明書の情報と照合し、証明書が本物か、有効かを確認することが可能だ。このシステムを使用することで、米国肉類製品の輸出証明書システムの安全性が向上し、両国の安全監督管理当局の協力を促進し、米国の対中輸出肉類製品の安全性をより一層保障できるようになった」。
専門機関が技術的詳細についてまもなく更なる解説を行うとみられる。
こうした内容から考えて、上記の表現にはバランスを取ろうとする姿勢がはっきりとうかがえ、双方の中心的懸念に配慮したものとえいる。
「双方はそれぞれの中心的懸念を適切に解決することに同意し」たとの表現がここで実証される。
この表現には非常に重要な変化が反映されている。
第2に、中米は協議の成果を次第に確定し、段階的合意へと一歩ずつ近づいている。
今回明らかにされた次の情報も、初めて明らかになったものだ。
「一部文書の技術的協議がほぼ完了したことを確認した」という情報だ。
10月11日に行われた中米経済貿易ハイレベル協議の後、双方の経済貿易チームは切れ目なく、鳴り物入りで、一分一秒を争うようにしてコミュニケーションを進めてきた。
中国商務部(省)は10月17日の定例記者会見で、「双方の経済貿易チームは目下、緊密なコミュニケーションを維持しており、前回のハイレベル協議が達成した共通認識を踏まえて急ピッチで作業を進めている」と述べた。
経済貿易チームのここ2週間ほどのハイペースのコミュニケーションの成果は、リーダーの電話会談の次の表現に現れている。
「一部文書の技術的協議がほぼ完了したことを確認した」であり、これは中米がこれまでの協議で達成した共通認識の成果を確定しつつあることを意味する。
これまでの経験や慣例に基づくと、交渉文書の技術的協議が完了すれば、交渉は文書を翻訳し、リーガルチェックを行う段階に入り、これは双方が段階的合意へさらに近づいたことを意味する。
また双方のそれ以降の協議も引き続き速いペースを保つことになる。
中米はともに外部に対し、双方のリーダーは近くまた電話会談を行い、それまでの間も作業レベルで引き続き急ピッチの協議を展開するとしている。
ここからわかるのは、現在の積極的な進展の勢いが保たれれば、中米双方の協議は引き続き速いペースで進展するということだ。
中米のこの段階の話し合いで、平等と相互尊重を基礎として、段階的合意を達成する可能性が徐々に高まっていることは、実に容易ではない。
しかし今は非常に敏感で複雑なタイミングだ。注意すべきなのは、人々はほんの少しの動揺や変化にも非常に注意を払っており、深く考え、たくさん考えることだ。
よって、今、最も必要なことは双方が理性的で冷静な態度を維持し、向き合って進み、平等と相互尊重を基礎としてお互いの中心的懸念を適切に解決し、良好な環境を創出するよう努力し、双方の共同の目標を実現することだ。
現在の積極的な進展状況を保つことも、非常に重要だ。
中米両国には一定の溝があるが、利益は高度に溶け合い、協力分野は幅広く、いわゆる衝突と対抗の落とし穴に落ちてはならず、相互に促進し合い、共同の発展を遂げることが必要だ。(編集KS)