日本の長所と短所を“客観的に”見よう―中国人研究者

Record China    2019年10月19日(土) 20時20分

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17日、中国メディア・環球時報は、日本の長所と短所を客観的に理解するために中国人が持つべき心構えについて論じた文章を掲載した。資料写真。

中国メディア・環球時報は17日、日本の長所と短所を客観的に理解するために中国人が持つべき心構えについて論じた文章を掲載した。筆者は黒竜江省社会科学院東北アジア研究所所長の笪志剛(ダー・ジーガン)氏。

笪氏はまず、日本をめぐる最近の状況について、「19年連続でノーベル賞受賞者を輩出し、その基礎研究のレベルの高さは中国人に再び羨望と崇拝の念を抱かせている」と紹介。一方で、台風19号が甚大な被害をもたらしたことについては、「ネット上に『日本の防災システムは明らかに疲弊している』といった意見が氾濫している」と指摘した。

そして、「中国人の日本に対する評価には極端な浮き沈みがある。これは、日中関係の起伏を反映していると同時に、中国の重要な隣国として、日本が中国人の心理に影響を与えていることの表れでもある。そして、それ以上にわれわれが、時に客観的、ひいては理性的に日本の長所と短所を理解できなくなっていることを象徴している」と論じた。

同氏は続いて、「アジア経済のリーダーだった日本は、東アジア経済に奇跡をもたらしただけでなく、アジア唯一の発展した経済体に成長した。アジアの科学技術を切り開き、欧米諸国を凌駕する先例を数多く生み出した。80年代以降、日本は先進教育の優位性やグローバル人材の蓄積、さらには多元的な奨励措置ならびに投資の増大といった総合的な施策によって科学技術国としての方向性を打ち立てた。日本では政府と生産部門、学術部門、研究部門、運用部門が力を合わせてテクノロジーの難関を乗り越え、アジアならびに世界における主導的な地位を確立した」とした。

その上で、「日本が勝ち取った成功に対し、東アジアの隣国として、われわれはまず祝福し尊敬すべきだろう。その次にそれを教訓として学び、続いて両国のテクノロジー協力を拡大していく。そして最後に新しいものを生み出すのだ。日本の長所は取り入れて参考にしなければならないが、過剰に崇めたりむやみに自らを卑下したりする必要はない。日本の科学刷新と技術の進歩は、確かに日本の知恵の結晶ではあるが、アジアにとっての誇りであり、人類にとっての誇りでもあるのだ」とした。

また、「同様に、日本では台風や地震、津波、火山の爆発といった自然災害がしばしば起こっており、日本はそれらが引き起こす多くの困難を克服しなければならない状況にある。戦後の日本を襲った東日本大震災などの大災害は日本に忘れられない教訓を残したが、日本は伝え広めていくべき防災や減災、復興のプロセスを経験した。今回の台風19号で政府は民間と連携したものの、あれこれと思い通りにいかない部分もあった。しかし、今回の台風が60年に1度の規模とされたことを加味すれば、日本政府や社会、企業の対応にも取るべきところがあったと言えるだろう」とした。

同氏は最後に、「日本と中国という二つの大国の関係が絶えず形を変えて発展していく中で、国民は理性的に(相手を)認め、理解を深めていく。新たな時代を切り開き、次のステップに進んでいくにあたって、われわれが持つべき心構えはそういったものだろう」と結んだ。(翻訳・編集/岩谷)

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