2013年8月4日、華字紙・日本新華僑報は「『未婚の母』を選択する日本女性、その背景とは」と題した記事を掲載した。

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ひと昔前の日本では、「未婚の母」は世間から冷たい目で見られていたが、現在は違う。「結婚はしたくないが子供は欲しい」と考える女性が増えているのだ。統計データによると、非嫡出子の比率は毎年増え続けており、今では新生児全体の2％を占めている。熟年離婚率の高さと婚前同棲の普及により、多くの女性が結婚に対し失望している。結婚はもはや家族を構成する唯一の手段ではないと考えているのだ。

このような未婚の母たちは、2つのタイプに分けることができる。1つは仕事に夢中になっている間に出産適齢期を過ぎてしまい、まどろっこしい交際や結婚などの手順を省略して、すぐに子供を産みたいと思っている女性たち。もう1つは「頼りになる男性がいない」あるいは「男性に失望している」という理由で、結婚をあきらめている女性たちだ。

では、どうやって未婚の母になるのか。そこで浮かび上がってくるのが精子バンクの存在だ。日本の精子バンクはすべて民営であり、法律面の保障がほとんどない上に、高額な費用がかかる。精子バンクを利用しても、妊娠成功率は10％程度であるため、未婚の母になるのは簡単ではない。

また、未婚の母になれたとしても、それは長く厳しい道のりの第一歩を踏み出したに過ぎない。日本の一般家庭の平均年収が658万円であるのに対し、シングルマザーの平均年収は223万円でしかない。経済的な問題のほかにも、家族の不安が精神的なプレッシャーとなる。本来は自分の面倒をみなければならない両親にも、子供の世話をさせることになる。財産相続においても、非嫡出子は嫡出子の半分しか相続権はない。

未婚の母と非嫡出子は社会の弱者だ。未婚の母になるための最も重要な条件は、決して弱音を吐かない強い覚悟を持つことなのかもしれない。（翻訳・編集/本郷）