米中経済貿易協議は問題解決に向けて前進―中国メディア

人民網日本語版    2019年10月14日(月) 18時50分

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新たな米中閣僚級経済貿易協議が10日から11日にかけて米ワシントンで行われた。資料写真。

新たな米中閣僚級経済貿易協議が10日から11日にかけて米ワシントンで行われた。双方は両国首脳の重要な共通認識をガイドラインとして、共に関心を抱く経済貿易問題について率直で効率的、建設的な議論を進めた。双方は農業や知的財産権の保護、為替相場、金融サービス、貿易協力の拡大、技術移転、紛争解決といった分野で協議し、実質的な進展を得た。双方はまた今後の協議日程についても討議し、最終的な合意に向けて共に努力することに同意した。(人民日報「鐘声」国際評論)

なぜ協議を再開するのか、どうしたら協議を続けられるのかなど、人々をこれまで悩ませ、困惑させてきた問題について、今、事実によってその答えが示されている。つまり、結局のところ、問題解決に向けて進み、民心と民意に沿うことには意義がある。すべての追加関税を撤廃し、貿易戦争を本当の意味で停止させ、建設的な行動で貿易のバランス実現に向けて努力し、共通利益の最大公約数を求めることでしか、最終的に経済貿易問題を解決することはできないと人々は信じているのだ。

1年以上が経過したが、米中経済貿易摩擦は継続しており、協議プロセスは思うようには進んでいない。その途上には紆余曲折があるものの、事物が進んでいく方向を決定づける力となるのは、万物が本来従うべき道義だけだ。中国側が国家の核心的利益と人民の根本的利益を守るという立場は揺り動かすことができず、いかなる原則問題においても取引をすることはあり得ず、中国側に対して横暴で筋が通らない圧力をかけることでは問題解決にならないことは、誰の目にも明らかだ。これは道義によるものだからだ。

前回の協議以降の2カ月余りにわたる紆余曲折を振り返ってみると、いくつかの示唆が含まれていることを分析できる。理性的でない横暴な行為は何をもたらすのかと言えば、対立とダメージだ。そして善意による行動は何をもたらすのかと言えば、良性の相互作用と問題解決へのチャンスだ。

米中経済貿易問題を解決し、新たな協議を意義ある再出発とすることは、米中双方が共に担う責任だと言える。貿易戦争に勝者はいないが、「どちらも敗者になる」という罠にはまってはならない。

経済貿易摩擦をしかけ、エスカレートさせても、貿易赤字を減らす助けにならないだけでなく、その悪影響は想像をはるかに超えたものになる。製造業からサービス業、消費などの分野へと拡散し、米国民が悲鳴を上げる状況に追い込まれ、米国の企業家が追加関税撤廃申請を数えきれないほど出していることが、それを物語っている。米側は中国への抑圧が結局のところ米国にどれだけの反作用をもたらしているかを考えてみるべきだ。世界経済フォーラムがこのほど発表した最新の「世界競争力報告」によると、米国はトップの座から2位に転落し、ほとんどすべての専門的な分析が、米国のランクダウンは主に米中経済貿易摩擦のエスカレートによるものだとみている。一方で中国の順位が昨年と変わっていないことも世論から広く注目されている。また、米商務省が先ごろ発表したデータによると、米国の8月の商品・サービス貿易赤字は前月から1.6%増加した。そして米供給管理協会(ISM)が今月初めに発表した調査データによると、9月の米国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は大幅に低下し、2009年6月以来最低のレベルになっており、米国製造業の委縮が加速したことが分かる。米労働省の最新データによると、経済の不確実性と製造業委縮の影響を受け、米国の8月の新規就業者数は前月より1.7%減少し、昨年11月のピーク時の数から50万人減った。これらの状況は、他国を抑制し、圧力をかけ、国内の矛盾を国外に転嫁することでは、そもそも強い米国を維持できないことを物語るに十分だ。

米国の市場データと対照的に、中国市場から伝わる「景気のいい」情報は再三人々を驚嘆させている。終了したばかりの国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた大型連休では、多くの消費データが史上最高を記録した。中国全土の小売・飲食企業の販売額は前年同期比8.5%増の1兆5200億元(約22兆8000億円)に達し、国内観光収入は前年同期比8.47%増の6497億1000万元(約9兆7450億円)に上った。また、国慶節に合わせて公開された映画の興行収入は、前年同期比で120.9%増の約42億1500万元(約632億2500万円)だった。中国が一意専心に自国の事に取り組み、米中経済貿易摩擦によるプレッシャーが絶えず消化され、中国人民は依然として落ち着いた暮らしを続け、中国市場は依然として盛況であり、中国の発展の歩みが依然として堅実で力強いことは、世界の誰の目にも明らかとなっている。

中国は胸襟を開いて世界に向き合っており、誠意と行動によって各国とともに協力・ウインウインの関係を発展させている。これもまた、中国が米中経済貿易問題の解決に向けて前進しようとする理由だ。当然ながら、その結果は、米国側が中国側と向き合って進んでいけるか、協議が進展を得るために引き続き必要かつ十分な条件を整えられるかにかかっている。溝はあらゆるところにあるが、意見の相違を適切に管理し、平等と相互尊重を基礎とすることを堅持するべきだ。

「米中は2国間関係の正念場で貿易協議を再開」、「米中貿易協議は前向きな基調で再開」、「貿易協議の進展は楽観的、米中の協議にまずは確実な兆し」、「米中の貿易協議再開で株式高に」といった西側主流メディア報道の見出しには、現在の国際社会が寄せる期待が映し出されている。世界経済の成長が引き続き低迷し、さまざまな脆弱性や不確実性という暗雲がたれこめるなかで、米中が互いに協力して、世界経済にプラスのエネルギーを注ぎ込み、共にチャンスを作り出し、繁栄を享受する晴れ渡った空をもたらすことを、世界が求めている。(提供/人民網日本語版・編集/AK)

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