企業に期待する初任給が減額、雇用のミスマッチも大きく―中国

Record China    2013年8月4日(日) 0時32分

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30日、北京の某メディアから内定をもらった、清華大学新聞・メディア学院の修士課程修了予定の楊倩(ヤン・チエン)さん(仮名)は、「就活は確かに辛い。清華大学はネームバリューがあるが、それでも低姿勢でなければならない」と語った。資料写真。

2013年7月30日、北京の某メディアから内定をもらった、清華大学新聞・メディア学院の修士課程修了予定の楊倩(ヤン・チエン)さん(仮名)は、「就活は確かに辛い。清華大学はネームバリューがあるが、それでも低姿勢でなければならない」と語った。経済参考報が伝えた。

雇用情勢は全体的に安定を維持しているが、経済成長率の低下という状況のなか、構造的矛盾は大学生に身にしみるようなプレッシャーを与えている。これに呼応するようにして、大学生の給与に対する期待値が大幅に下がっている。

中国の大手求人サイトの中華英才網が26日に発表した「第11回中国最優秀雇用主調査報告書」によると、2008年から2013年にかけ、卒業後の初任給に対する大学生の期待値には大きな変化があった。同報告書によると、高給(月給5000元以上、約8万円)に対する期待値は、2013年に大幅に低下した。一方で中等収入(月給2000−5000元、約3万2000円−8万円)に対する期待値が高まっており、特に2013年には50%を上回った。

このほど発表された一連のマクロデータでは、中国経済の成長率低下が目立つなか、雇用安定が最大の注目点となった。中国人力資源社会保障部がこのほど発表した雇用データによると、今年上半期に都市部で725万人(前年同期比31万人増)の雇用が創出され、通年の900万人という目標の達成率が80%以上に達し、過去最多を記録した。登記失業率と調査失業率は、いずれも安定を見せた。

雇用は経済成長率の低下に影響を受けなかったものの、構造的な圧力が弱まる兆しはなく、大学の卒業予定者の雇用圧力は依然として深刻だ。

現在の大卒者の供給と、企業側の人材需要の間には、著しい不均衡が存在している。中国人力資源社会保障部国際労働保障研究所の莫栄(モー・ロン)所長は、「全体数の矛盾の他に、雇用には近年、構造的な矛盾の深刻化という新たな変化が生じており、就職難と採用難の現象が同時に起こっている。その主因は市場の需給の食い違い、人材の技能と企業側の需要の不一致だ」と指摘した。

中国は依然として工業化の中期にあり、産業構造はローエンド製造業と伝統的なサービス業を中心としており、製造業や現場のサービススタッフの雇用が中心的に創出されている。大学生が理想とする職場は主に第三次産業にあり、大学生の人数と比べると、求人数が不足している。しかしその一方で、全国約100都市の労働力需給状況に対する中国人力資源社会保障部の分析によると、各技能レベルのポストの求人数は、いずれも求職者数を上回っており、労働者の供給が需要を満たしていないことが分かる。そのうち高級技師の求人倍率は2.72、技師は2.31、高級エンジニアは2.13に達する。専門学校や技術学校の就職率は非常に高く、95%以上が一般的だ。一部では在学中に全員が内定するという現象もあり、技術型人材の旺盛な需要を物語っている。

中国人力資源社会保障部の尹成基(イン・チョンジー)報道官はこのほど、「中国の雇用の任務は、今後一定期間に渡り依然として重く厳しいものになる。雇用情勢は依然として厳しく、特に全体数の矛盾が際立っており、構造的な矛盾はそれを上回るほどだ。中国人力資源社会保障部は下半期に、就職先が決まっていない大卒者を対象に雇用促進キャンペーンを実施する。その目的は、これらの大卒者を見習いや技能訓練など、一連の就職準備活動に参加させることだ」と表明した。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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