日米はデジタル貿易で未来の優位性を奪おうとしている―中国メディア

Record China    2019年9月21日(土) 17時40分

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18日、環球時報は、「日米はデジタル貿易で将来的な優位性を奪おうとしている」と指摘する、黒竜江省社会科学院東北アジア研究所所長の笪志剛氏の文章を掲載した。資料写真。

2019年9月18日、環球時報は、「日米はデジタル貿易で将来的な優位性を奪おうとしている」と指摘する、黒竜江省社会科学院東北アジア研究所所長の笪志剛(ダー・ジーガン)氏の文章を掲載した。

文章は、トランプ米大統領が16日、議会に対し、日本との貿易協定に数週間以内に署名する考えを伝えたと説明。「関税の他、日米はデジタル貿易についても協定を結ぶ計画」とし、「デジタル貿易に関する協定は意図せずして日米の重大な戦略の方向性を示すものとなった。それは、デジタル貿易は将来、貨物とサービスの貿易以外で競争が集中する場になるということだ」と分析した。

では、日米がデジタル貿易の方面で協議し、協力を強化する背景にはどんな理由があるのだろうか。文章は3つの点を挙げており、その1つとして、「デジタル貿易とデジタル製品のルール作りを推し進めることで、発言権や制定権を持ち、競争力や実力を保持したい」との理由が考えられると分析した。

2つ目は「アジアのインターネット業務における優位性を高めること」だと文章は指摘。グーグルフェイスブックアップル、アマゾンなどがデジタル分野でずばぬけている中で、日本もデータの自由で安全な流通により自国の競争力を高め、米国との連動により欧州連合(EU)や世界貿易機関(WTO)の枠内でデジタル貿易の多角的な協力を拡大していきたいとの思惑があるとしている。そして、「日米はデジタル貿易の最終的な目標を、世界で最も多くのネットユーザーとデジタル貿易の潜在力を有するアジア地区に定めた」と論じた。

3つ目は「ルール制定によりライバルの台頭を抑えること」と文章は分析。日米は国内企業の競争力や要求を考慮し、ルールを策定したいと考えていると指摘し、そうなれば、「一部のIT新興国は厳格なルールという挑戦や、技術が独占され発言権が小さい故のきまり悪さに直面することになる」と論じた。

そして文章は、「日米が多国間システムの擁護を旨とする全面的貿易協定に署名し、世界のデジタル貿易やデジタル経済発展のためにより開放的なシグナルを発することを希望する。そうすることによってのみ、デジタル貿易での協力は日米という小さな枠組みにとどまらず、世界全体の益になるだろう」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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