人民網日本語版 2019年9月18日(水) 16時50分
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人類の収集癖は停滞することなくむしろますます過熱する一方であることを歴史は証明している。そしてそれはより広大な市場とビジネスチャンスの可能性をもたらしている。
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父親世代のアンティークや高級車、腕時計からジェネレーションZ(1990年代後半~2010年生まれ)のランニングシューズ、ゲームガジェットにレゴブロックまで、人類の収集癖は停滞することなくむしろますます過熱する一方であることを歴史は証明している。そしてそれはより広大な市場とビジネスチャンスの可能性をもたらしている。
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中古フリマアプリ「閑魚」が発表した年度中間報告の統計データによると、「閑魚」プラットフォームでこの1年間にボックス入りの「ガチャガチャ」である「盲盒(blind box)」を取引したマニアは30万人に上り、アプリ上に1カ月に出回った「盲盒」の数は前年比320%増、最も人気がある「盲盒」の価格は39倍にまで暴騰した。
「盲盒」にハートを掴まれた熱心なファンは増える一方だ。ある夫婦は、4カ月間に20万元(約300万円)を「盲盒」に費やした。また、60歳のファンは「盲盒」の購入に年間 70万元(約1000万円)あまりを投じた。
「盲盒」はその名の通り、買うときには中に何が入っているのかわからない。料金を払い、出てきたボックスを開いて初めてその中身を知ることができる。そのボックスの中身は、ほとんどがセット販売されている人形のフィギュアだ。フィギュアは、アニメ・漫画や映画・テレビ作品関連のものや、デザイナーが盲盒向けにデザインした盲盒の中で人気が高いソニーエンジェル、レゴミニフィギュア、ポップマートなどもある。
不確定・不完全さという刺激は、その行為を繰り返す決定を強化させることが、心理学の研究から分っている。このためある一定期間、多くの人が盲盒に夢中になるという現象が起こった。この点から見ると、これは「宝くじ」ととても良く似ており、いずれも「運頼み」という要素を備えている。
「盲盒」の単価は、30元(約450円)から50元(約750円)が相場で、かなり強い購買力を備えており、アニメ・漫画や映画・テレビ文化の影響を大きく受けている若者たちがこの巨大な「盲盒経済」を支えている。上流のブランドデザインから、中流の小売、さらには下流の中古品取引やおもちゃの改造に至るまで、その産業チェーンはかなり成熟しており、かつ、市場の可能性は極めて高い。そして当然の如く若者たちの財布の紐を緩め続けている。
ある専門家は、「盲盒経済の影響を受けている人は、ほとんどが社会を知らない未成年者であり、市場リスクに対する判断力はほぼ皆無と言ってよい。したがって、故意に強調された『賞に当たる』確率という誘惑に負けて、彼らは盲盒を買うために消費し続け、目当てのフィギュアを何とか手に入れようとする。あるいは、中古品取引プラットフォームで大枚をはたいて盲盒のフィギュアを買う。いつか価値が上がるだろうと期待してのことだが、彼らは実は、巧みに金を巻き上げられているターゲットになっている可能性が高い」と指摘した。
若者たちは、盲盒そのものから、日常生活の喜びを見出しており、フィギュアを愛するあまりコレクションにふける。また、より多くの若い起業者が、トレンドオモチャのような新興マーケットに自分の起業が成功する秘訣を見出すこともあり得る。だが、若者は理性的な消費や「盲盒中毒」に陥ることのないよう注意する必要がある。(提供/人民網日本語版・編集/KM)
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