ペット専門フォトグラファーや漢服コーディネーター、新しい職業が若者に人気―中国

人民網日本語版    2019年9月13日(金) 17時30分

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ペット専門フォトグラファーや漢服コーディネーター、密室デザイナーなど、新しい職業が今、中国の若者の間で人気となっている。資料写真。

ペット専門フォトグラファーや漢服コーディネーター、密室デザイナーなど、新しい職業が今、中国の若者の間で人気となっている。中国青年報 が伝えた。

近年、経済や社会が発展し、テクノロジーが進歩し、産業構造の調整が進むにつれて、中国では新産業、新業態、新スタイルが続々と登場し、労働市場に新たな風を吹き込んでいる。ある機関が最近発表した報告によると、新職業従事者の55%の月收が5000元(約7万5000円)以上で、24.6%が1万元(約15万円)以上となっている。新職業は、従事者の間で広く認められ、就職における新たな「蓄水池」となっている。

密室デザイナーの趙鵬●(ジャオ・ポンチョン、●は羽へんに中)さんは2017年、趣味が高じて、イマージョン密室「暴風島」を立ち上げ、「白霧劇院」など、大好評となった密室を自ら製作した。

密室デザイナーになる前、趙さんは中国通号研究開発部門で6年間働き、能力あるエンジニアであり、プログラマーでもあった。起業した理由について、趙さんは「密室デザインのほうが自由で、やりがいがある」と説明する。

高速鉄道のエンジニア」から、「密室デザイナー」に転身した趙さんは、「密室デザイナーは直感、自分が自分の後ろ盾であると信じなければならないのに対して、高速鉄道エンジニアは数学や産業全体が自分の後ろ盾であると信じなければならない。しかし、2つの職業共に、製品の細かなところにまで気を配らなければならず、きつい仕事ではあるものの、達成感が大きいという点は同じだ」と、2つの職業には違いもあれば、共通点もあることを説明する。

趙さんと同じく、張天航(ジャン・ティエンハン)さんもペット専門フォトグラファーという新職業についた。張さんは、「中国のイヌ専門のフォトグラファー第一人者」と言われている。英国ノッティンガム・トレント大学の修士課程で、イヌの撮影を専門に学んだ張さんは今年、英国のザ・ケネルクラブが主催するフォトコンテスト「Dog Photographer of the Year」で、二等賞を受賞した。アジアで入賞したのは張さんだけだった。

写真を始めたばかりの時は、張さんはいろんなものを撮影の対象にしていたものの、内気な性格であるため、少しずつ対象が動物になっていったのだという。そして、動物園で撮影した「動物の目」をテーマにした写真が評価されて、大学院生として留学して写真を専門に学ぶ機会につながった。大学院生の時、教師からも1つのテーマに的を絞って、撮影対象をよく研究するようにと勧められた。フォトグラファーになって10年になる張さんはこれまでに、たくさんのペットの姿をカメラに収め、それらの作品は多くの人に感動を与えてきた。

中国人事科学研究院の専門家・▲亜麗(トン・ヤーリー、▲はにんべんに冬)氏は、「大衆による起業・革新(イノベーション)が深化するにつれ、新興職業が誕生し、労働者は活力や創造力を発揮できるようになっている。一般的な職業とは異なる新興職業に従事する若者が増えているということは、若い世代の仕事に対する観念や人生観、価値観が昇華しているということだ。新世代の若者はより自分らしさを発揮できる職業を選ぶようになっている。それらの若者は、自分の好みだけでなく、自分の個人的価値が発揮できることを重視するようになっている」と分析している。

デリバリープラットフォーム・美団の副総裁兼美団研究院院長の来有為(ライ・ヨウウェイ)氏は、「80後(1980年代生まれ)、90後(90年代生まれ)、00後(2000年代生まれ)が少しずつ新職業市場の主力軍になっている。それらの若者は仕事に対して、より柔軟な見方を持っている。新職業は時間の面で自由が利き、高所得で、融通性があるというのが、若者に人気の理由になっている」と分析する。

2004年8月19日から09年11月12日の間に、中国政府は複数回に分けて122種類の新職業を発表した。それら新職業は、経済のモデル転換の促進という面で大きな役割を果たしている。そして、人材の生態チェーンの再構築が現在、早急に解決が必要な新たな課題となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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