中国人が語る日本企業で受けた「洗脳」―中国紙

Record China    2013年7月16日(火) 6時30分

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15日、日本で数年アルバイトをすると、日本の企業が中国と同様、企業文化や職業モラルなど「ソフト面」を重視していることに気づいた。しかし、その機能は経営者の社員に対する「洗脳」教育プログラムのように感じた。資料写真。

2013年7月15日、日本で数年アルバイトをすると、日本の企業が中国と同様、企業文化や職業モラルなど「ソフト面」を重視していることに気づいた。しかし日本企業の「ソフト面」に触れた後、こまやかに振り返ると、その機能は経営者の社員に対する「洗脳」教育プログラムのように感じた。北京青年報(電子版)が伝えた。

私がアルバイトをしたのは中部地方に実在するI株式会社。電子測定機器などを製造している。工場は大きくない。ハード面は実にしっかりしており、ソフト面も悪くない。社内に入ると、壁に「社是」「社風」「社訓」あるいは「組織風土」「経営理念」「行動方針」などの標語がかかげられているのが目に入る。標語の内容はいずれも、「技術、精進」「お客様第一」「人間には誰でも改善の能力があり、あらゆる事には改善の余地がある」などの内容だ。このような標語を目にすると、故郷・中国で大言壮語を見慣れた私は、日本人も形式的なことが好きなのだと思い、会心の笑みを浮かべてしまった。

I株式会社では自分以外に4人の中国人アルバイトがいた。仕事内容は材料運搬の肉体労働だ。当初は一同に、自分たちは下働きだし、日本人でもないため、「洗脳」を受けることはないだろうと高をくくっていた。まさか数日後、日本企業の経営者がいかに「社員教育」を行うのかを体験するとは思いもしなかった。日本企業が「優良社員」を育て上げるさまざまな手段を肌で感じた。

中国では、我々は定時に出退勤するが、I株式会社では必ず10分早く出勤、10分遅く退勤しなければならない。この10分間で、我々はさまざまな儀式を行う必要がある。朝礼を行い、退勤では訓示を聞く。社歌を歌い、社訓を唱える。朝礼の内容は一般的に一斉に会社の経営理念を唱えるか、あるいは社員が日ごろ感じたことや仕事の反省点、抱負などを話す。その後社歌を歌う。社歌を歌う際には気分を高揚させる必要がある。これらの儀式が終わっても、新鮮な出来事はまだ続く。「ガンバロー!ガンバロー!ガンバロー!」というスローガンだ。退勤の訓示は一般的に社訓を唱える。社訓を唱える際には厳粛な態度で雑念を取り払わなければならない。その後、心の中で自分の失敗を反省する。日本人はこれが全社員の魂を一つにする唯一の方法だと深く信じている。

日本企業にはこれらの「洗脳」手段のほか、入社式、生産現場懇談会、社員の写真、各自の決心の文字が貼るパネルを設けている。I株式会社在職中、我々は幾度か「会社に誓い、業務に誓い、人格に誓い」「不合格品生産ゼロを保証します」などの決心を述べた。それらは「懇談」される。談話の内容は「自分の過ちを他人のせいにしない」「安全は社員に幸福をもたらす」などだ。さらに、これらの内容ではまだ不十分と感じた場合、会社は「企業経営顧問」という名の「洗脳組織」を社外から招き、企業の「ソフト面」について全面的な「拡張」と「診断」を行う。

I株式会社で働いた数年間で、日本の企業文化の奥深さも深く感じた。彼らは「和をもって貴しとなす」の「和」を唱え、「一日作さざれば一日食らわず」の「勤」を崇め、「個人で失敗したとしても、チームの勝利をつかむ」の「忠」を提唱する。「和」「勤」「忠」は日本企業のひとつの非常に抜きん出た特徴である。もしかすると、日本が敗戦国から経済大国への飛躍を実現できたのは、こうした特徴を備えていたからかもしれない。(提供/人民網日本語版・翻訳/HT・編集/TF)

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