上海で「時間銀行」が試験運営 「若手」高齢者がスマホでケアニーズを「受注」

人民網日本語版    
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「おばあちゃん、病院に付き添ってくれる人が必要だって、登録しましたからね」、「おばあちゃん、もう『受注』してくれた人がいるから安心してくださいね。当日はその人が病院に付き添ってくれますよ」。

「おばあちゃん、病院に付き添ってくれる人が必要だって、登録しましたからね」、「おばあちゃん、もう『受注』してくれた人がいるから安心してくださいね。当日はその人が病院に付き添ってくれますよ」。高齢で一人暮らしの朱さんは乳腺がんを患っていて、定期的に病院で化学治療と再検査をする必要がある。朱さんが住む地区の住民委員会のスタッフが「虹口区高齢者ケアサービス時間銀行」の微信(WeChat)ミニプログラムで「病院付き添い」のニーズを登録したところ、すぐに「受注」して病院への付き添いを引き受けてくれるボランティアが見つかった。解放日報が伝えた。

時間コインをためてサービスと交換

ここでいう「時間銀行」とは、政府が制度設計を行い、若年高齢者が老年高齢者に専門的な内容以外の高齢者ケアサービスを提供することを支援・奨励し、一定のルールに基づいてサービス提供者のサービス時間を記録し、「時間銀行」の個人口座に積み立て、将来的に同じ時間のサービスと交換できる仕組みになっている。

虹口区民政局の関連責任者によると、現在、「時間銀行」はすでに四川北路街道、涼城新村街道、彩虹湾老年福利院で試験的に実施されている。「時間銀行」のプラットフォームは区と「街道」の二つのレベルに分かれており、区レベルは「本店」、「街道」レベルは「支店」となっている。「本店」はサービス項目、時間の記録ルール、ポイント交換の基準などを決めている。「支店」は若年高齢者に「時間銀行」会員になってもらうよう働きかけ、彼らが申請や情報登録、サービス契約の締結、サービスの質評価、サービスについてのクレーム処理などを行うのを手助けする。

「時間銀行」試験運営のために、区民政局は専用の「虹口区高齢者ケアサービス時間銀行」微信ミニプログラムを開発し、6月12日に正式リリースした。虹口区の満60歳(女性は満50歳でも可)から70歳までの、健康で、介護を必要とせず、ボランティアを引き受けることを希望する退職者は、このミニプログラムを通じて申し込みができ、申し込みが受理されると会員になれる。会員となった若年高齢者はミニプログラムが通知するニーズを「受注」し、老年高齢者にそのサービスを提供する。

現在のところ、「時間銀行」登録会員は730人で、累計で843枚の時間コインが発行された。サービスとの交換では、サービスを提供した若年高齢者はサービス提供から1年後または提供したサービスの合計時間が100時間になった後、本人にサービスを受けたいというニーズがある時に交換でき、「時間銀行」試験運営対象になっているサービス項目を受けられる。

新モデルで公益サービスにさらなる原動力を

「時間銀行」ミニプログラムでの「受注」は、約束した時間に、約束した場所で、約束したサービスをニーズのある人に提供し、しかもミニプログラムにサービス時間が記録されるこの方式は、もともと高齢者ケアサービスのボランティアをしていた若年高齢者にとっては一種の名誉であり、新たな原動力にもなる。

一種の互助式高齢者ケアの新モデルである「時間銀行」の目的は、高齢者ケアサービスの持続可能なシステムを作り、高齢者ケアサービスに対する社会の参加度を高めることだ。虹口区民政局の関連責任者は、「試験運営が順調に進むことを保障するため、『時間銀行』はサービス提供者とサービス提供を受ける人を対象にした傷害保険に加入している。将来は、『時間銀行』を虹口区全体に広げていきたい」としている。(編集AK)

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