<コラム>外国から阻害されていく日本

配信日時:2019年8月30日(金) 22時40分
<コラム>外国から阻害されていく日本
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今月は日本人の外国人との接し方が下手だと言う話をします。日本人は伝統をしっかり守って、威厳を保ってきたのですが、近年それがおぼつかなくなってきました。写真は渋谷。
先月は慎独(しんどく)の話をしました。誰が見ていなくても自分を修めることができるようになる事が大事です。また、呂新吾では深沈厚重(しんちんこうじゅう)の人のほうが聡明才弁(そうめいさいべん)よりも大事だと言いました。更に威厳をどう身につけるのかの話もしました。なかなかできることではありません。

今月は日本人の外国人との接し方が下手だと言う話をします。日本人は伝統をしっかり守って、威厳を保ってきたのですが、近年それがおぼつかなくなってきました。戦後の教育のせいです。聡明才弁を目指してきたからです。そうした精神面での修練は戦後、疎かになってしまいました。教育勅語の話をすると、眉をひそめる人がいますが、そうした徳育教育を受けてこなかったからです。

今月はこうした日本人の対応の仕方が外国人に対してはどうなのかを検討してみたいと思います。日本人は外国人から受け容れられていないようです。それはなぜでしょうか。英語が出来ないし、できる必要がないことも事実です。海外から鎖国していても、困らないからです。でもこれからグローバル化がどんどん進んでいったら、今のままでいいのでしょうか。

日本人は日本語で歴史を勉強してきました。英語の文献の内容とは多々異なっています。そうしたことを日本人は知りません。日本語のウィキペディアと英語のそれとは内容が異なります。ですので、日本人が正しいと思っていることが、果たして外国人に正しいと思われているのでしょうか。

正しいとは思われていないのです。例えば、慰安婦しかり、南京大虐殺しかり、東京裁判しかりです。また、外国が問題にしている課題に対して、日本人は関心を持っていません。直接生活に関係ないからです。かつて、ある著名な新聞紙の記者が言いました。「日本人が関心を持っていない内容の記事はとりあげません。」

そうなると日本人の世界観はまるで象さんの足だけに関心を持ってしまう危険性があります。目先の現象とか、日々の行動にとらわれていると、将来の動きを見失ってしまいます。私は海外の情報を英語で勉強したり、議論したりしてきていますが、そうした内容の話をYouTubeに掲載すると、嘘を言っていると言う批判が多々来ます。また、日本はITが世界で最も進んでいると考えている人がいますが、それも大間違いです。日本はもうすでに、IT革命の波から取り残されているのです。

歴史問題に関しても、日本人は日本語でしか議論してきませんでした。そうしてそれなりの結論を出してから、外国人の意見を聞こうとして来ました。だから相手とのギャップが埋まらないままに時が経過して来たのです。そもそも、日本人はGHQのWar Guilt Information Programのために、日本の近代史を勉強することをしませんでした。だから、日韓併合の歴史を知りません。日中戦争を知りません。大東亜戦争も知りません。そして、中国や韓国から日本軍が行なった戦争犯罪についてその責任を追求されても、その何たるかを知らないので、ただただ謝罪して来ました。今の世界の問題にしても報道機関が選択して、翻訳された新聞にしか目を通さないので、報道機関が偏っていれば偏ったまま受け入れてきました。日本の政府も慰安婦とか大東亜戦争に関して、今まで間違って言ってきたことを修正しません。

何ということでしょう。これではまるで、日本が精神面での鎖国を未だにしていることに他なりません。日韓問題が白熱していますが、その対応も、過去の歴史を踏まえていません。英語の世界では米中貿易戦争では日本の名前も出てきません。ホアウェイの5G問題も米中でやり取りしているだけで、日本の名前は出てきません。日本の新聞に書いてあることと違います。エコノミストは2030年におけるEVのマーケットはアメリカ、中国、EUと言っていて、トヨタがでてこないのです。日本人が海外の人達と交わらないからです。これは大きな問題を将来に引っ張っています。そうした問題を今の日本人は大きな問題だという認識を持っていないことが大きな問題だと思います。

■筆者プロフィール:海野恵一
1948年生まれ。東京大学経済学部卒業後、30年にわたり、ITシステム導入や海外展開による組織変革の手法について日本企業にコンサルティングを行う。現在はグローバルリーダー育成のために、海野塾を主宰し、英語で、世界の政治、経済、外交、軍事を教えている。
※掲載している内容はコラムニスト個人の見解であり、弊社の立場や意見を代表するものではありません。

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