傘をくれたあの日本の老人が忘れられない―中国人記者

配信日時:2019年8月19日(月) 21時50分
傘をくれたあの日本の老人が忘れられない―中国人記者
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華字メディアの日本新華僑報網は19日、同メディアの特約記者である王琴氏による「傘をくれたあの日本の老人が忘れられない」と題したコラムを掲載した。資料写真。
華字メディアの日本新華僑報網は19日、同メディアの特約記者である王琴(ワン・ジン)氏による「傘をくれたあの日本の老人が忘れられない」と題したコラムを掲載した。以下はその概要。

7月、東京はちょうど梅雨の季節だ。3日に1度は大雨、2日に1度は小雨が降るといった気候だが、傘を差すのが好きではない私はその時、突如降り始めた大雨になすすべなしだった。池袋北口の免税店で中国人が三々五々、静かに大雨が過ぎるのを待っていた。

どのくらいの時間、雨を眺めていただろうか。背後から日本語が聞こえた。振り返ると、70歳くらいの老人がほほ笑んでいた。彼は日本語で「傘、持っていないのですか?」と尋ねてきた。目を丸くする私を見て、驚かせたことに気付いたのか、彼は慌てた様子でお辞儀をしながら同じ質問を繰り返した。私は「そうです」と答え、気遣いに感謝した。私の大荷物を見て外国人観光客だと思ったのか、彼は多くを語らずにその場を離れた。

一向にやむ気配のない雨に、携帯電話を取り出して友人に迎えに来てもらおうかと考えていた矢先、誰かが私の肩をたたいて真っ白なビニール傘を手渡してきた。先ほどのにこやかな老人だった。彼は「返さなくて結構です。差し上げます。気を付けて」と言った。

私はいぶかしがりながらも傘を受け取り、礼を言った。その老人は、手に持った何本もの傘を、雨宿りをしている中国人に渡していた。私は、温かいものが心に流れ込むのを感じた。これは決して単なる普通の傘ではない。「雪の中で炭を送ってくれる(困っている時に助けてくれる)」行為であり、「日本人が中国人に送ったハグ」であるとも言えるだろう。

雨が次第に弱まる中、私は傘を差して歩き出した。交差点に立ち、人々の往来を眺めながら空を見上げ、「あなたが元気なら今日は晴れ(他人の幸せな様子を見ると自分も幸せになる)」という言葉を噛みしめた。(翻訳・編集/北田

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