中国の物価が上昇し消費が減速?統計局が回答―中国

人民網日本語版    2019年8月16日(金) 15時0分

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7月の中国の経済統計が今月14日に発表され、中国国家統計局の劉愛華報道官が国民の注目ポイントについて説明した。写真は中国のスーパー。

7月の中国の経済統計が今月14日に発表され、中国国家統計局の劉愛華(リウ・アイダー)報道官が国民の注目ポイントについて説明した。中国新聞網が伝えた。

■物価上昇の行方は?「今後は安定する条件が整っている」

中国の人々は最近、豚肉や果物などの食品が値上がりしていると強く感じているが、それが物価統計にも反映されている。

国家統計局の統計によると、7月、消費者物価指数(CPI)は前年同期比で2.8%上昇、上昇幅は6月に比べて0.1ポイント拡大。ここ17カ月で最大の上昇幅で、5カ月連続の2%以上の上昇となった。

うち、果物と豚肉の価格上昇がとりわけ顕著で、物価を上昇させる主な原因となった。

具体的な統計を見ると、7月、果物の価格は39.1%、豚肉の価格は27.0%上昇した。この2項目がCPIを約1.22ポイント引き上げた。

今後しばらくは、果物と豚肉の価格は引き続き上昇するのだろうか?台風などの悪天候の影響を受け、物価が大幅に上昇することはないのだろうか?

果物の価格について、劉報道官は、「現在、果物の価格はすでに積極的な変化を見せており、前年同期比で大幅上昇したものの、下落に転じ、前月比でも6.2%下落している。夏の旬の果物が大量に市場に出回れば、果物の価格が全体的に下がる条件が整う」と説明した。

豚肉の価格に関して、劉報道官は、「関連当局、各地方政府が現在、補助金支給メカニズムの始動などを含む一連の対策を講じており、養殖の規模を拡大し、市場への供給を増やして、価格が安定するよう取り組んでいる。これらは、時間はかかるものの、市場への供給をめぐる問題をある程度緩和するだろう。それらの措置の効果が表れるにつれ、豚肉の価格は安定するだろう」と説明した。

また、「食品、工業品、サービス、さらに通貨の調整、輸入性の要素などから見れば、全体的な物価水準は、比較的安定する基礎や条件が整っている」との見方を示した。

■消費の減速の理由は6月に自動車販売が集中した反動

7月の統計を見ると、「3本柱」の中心を担う、「消費」の成長率が大幅に鈍化したことは、多くの人にとって想定外だった。中国人の消費意欲が弱まっているのだろうか?

具体的な統計を見ると、7月、社会消費財小売り総額は前年同期比7.6%増の3兆3073億元(約49兆6100億円)と、成長率は前月比で2.2ポイント鈍化した。

中国国務院新聞弁公室が14日に開催した記者会見で、消費の成長率が鈍化した理由が、2番目に提起された質問だった。

劉報道官は、主な原因について、「自動車の販売に変化が生じた」ことを挙げ、「6月に、新しい自動車排出ガス規制『国6排出基準』が実施され、多くのメーカー、販売代理店が6月にいろんな販促キャンペーンを実施したため、同月の自動車販売が17.2%伸びた。しかし、7月に入り、その反動がある程度生じ、自動車の販売が2.6%減少した。6月の17.2%増から、7月に2.6%減になったのだ」と説明した。

簡単に言うと、7月の消費の成長率が鈍化した主な原因は、自動車消費が6月に集中し、7月にその反動が出たからだ。

劉報道官は、「自動車の小売高の影響を差し引くと、7月の社会消費財小売売上高は前年同期比8.8%増で、このペースは前月とほぼ横ばいだ。この点から考えると、消費は全体的に高い成長を維持している」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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