エスカレートする北朝鮮の韓国批判、沈黙守る政府に「挑発・暴言になぜ何も言えないのか」と韓国紙

Record China    2019年8月17日(土) 17時20分

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北朝鮮が韓国批判をエスカレートさせ、短距離弾道ミサイルの発射も繰り返している。一方で、韓国政府は沈黙を守ったままだ。韓国紙は「挑発・暴言になぜ何も言えないのか」と不満を募らせている。写真は北朝鮮・平壌市内の主体思想塔。

北朝鮮が韓国批判をエスカレートさせ、短距離弾道ミサイルの発射も繰り返している。日本に対しては過剰と思えるほど反応する韓国政府は沈黙を守ったままだ。南北対話の扉を閉ざしたくないためとみられ、韓国紙は「挑発・暴言になぜ何も言えないのか」と不満を募らせている。

朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は、5日から20日までの予定で行われている米韓合同軍事演習が名称を当初の「同盟19-2」から「後半期韓米連合指揮所訓練」に変えて11日から本格的な訓練に入ると発表したことを糾弾する談話を発表。「演習の名称を変えるからといって訓練の侵略的性格が変わったり、またわれわれが難なく見過ごしたりすると思うなら誤算である」「アホは成長するほど、より大きなアホになるというが、それは南朝鮮当局者たちを指していう言葉だ」などと非難した。

クォン局長はさらに、「われわれの目には青瓦台(韓国大統領府)の振る舞いが、おじけづいた犬がさらにうるさくほえまくること以上には見えない」「そのように安保を考える青瓦台だから明け方に寝ていられないだろう」とやゆ。韓国の国防相を名指しして「鄭景斗のようなおかしな者が体面を保とうとでたらめな妄言を並べるのは、火に油を注ぐ愚かな行為だ」と痛罵した。

最近の北朝鮮について、中央日報は「青瓦台はなぜ、北朝鮮の挑発・暴言に何も言えないのか」と論じる社説を掲載。北朝鮮の相次ぐ短距離弾道ミサイル発射に触れ、「米国でも日本でもない韓国だけを狙ったミサイルを3日に1度は発射したわけだ。新技術を立証させた北朝鮮版イスカンデル・ミサイルは核弾頭を搭載することができる。次は実戦配備だ。今まで北朝鮮の短距離戦力の主力だった古いスカッドミサイルとは比べものにならないほど新しい脅威が現実化している」と危機感をあらわにした。

社説は「残念なのは青瓦台と韓国軍当局の姿勢だ。対応発射はもちろん、軍首脳部名義のまともな警告声明すらなかった。文在寅大統領は最近5回にわたる挑発に対してただ1度も国家安全保障会議(NSC)を主宰しなかった」とも指摘。「北朝鮮に対しては何も言えていない。青瓦台に対する侮辱は国民全体に対する侮辱なのに当局は限りない忍耐心を発揮している」と文政権を批判した。

その上で「トランプ米大統領は『短距離ミサイルは(米国に)脅威にならない』として金正恩氏に相づちを打っているような姿だ。このような状況を放置すれば、北朝鮮にほほをたたかれ、米国には後頭部をたたかれることが現実に起きないと言い切ることはできない」と主張。「青瓦台は北朝鮮との対話だけに執着している外交安保戦略を全面的に軌道修正してほしい。北朝鮮の挑発には厳しい態度で対応し、米国との緊密な疎通で広がった隙間を埋める必要がある。そうしてこそ北朝鮮に無視されず韓国の国家尊厳と国益を守ることができる」と訴えた。(編集/日向)

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