排水作業に駆け回る消防隊員、肉まん12個を一気食い―中国

人民網日本語版    2019年8月15日(木) 0時40分

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歩道の上に座り、足は泥水の中、全身泥だらけになって、片手に肉まん3個を持ち、素早くそれらを口に詰め込み、がつがつと食べる。消防隊員は若々しい顔つきの青年だったが、その笑顔の中にも疲れが見えた。

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歩道の上に座り、足は泥水の中、全身泥だらけになって、片手に肉まん3個を持ち、素早くそれらを口に詰め込み、がつがつと食べる。「おいしいですか?」「とてもおいしいです!」「何個食べましたか?」「(これの前に)11個食べました!」そう言い終わるやいなや、朗らかな笑い声をあげた。動画の中で包子を食べていた消防隊員は若々しい顔つきの青年だったが、その笑顔の中にも疲れが見えた。揚子晩報が伝えた。

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この動画がネット上に投稿されると、たちまち多くの人の感動を呼んだ。「このような人が責任感をもって職務を果たしてくれるおかげで、私たちは穏やかに毎日を過ごせる」と、あるネットユーザーはコメントした。

■「包子青年」は「排水作業の最前線でずっと作業を続けており、3時間しか寝ていない」

動画の中で肉まんを一気に食べていた消防隊員は、吉候牛培さん。四川省大涼山地区出身、今年19歳。2018年11月に蘇州市太倉消防大隊城西中隊に入隊し、戦闘二班に配属された。

8月10日、台風9号「レキマー」が蘇州を襲った。だが城西消防中隊の消防隊員全員はすでに台風に備えて態勢を整えていた。同日午後3時すぎ、指令を受けた吉候牛培さんが出動、戻ってきたのは翌日午前4時だった。翌11日午前8時には再び出動、同日6時すぎまで任務についた。その間に3時間だけ仮眠を取った。

動画が撮影されたのはちょうど8月10日で、同日午後から翌日未明にかけて、中隊は計10件の緊急通報を受け、うち8件が冠水の排水要請だった。冠水被害が最もひどかったのは団地の地下室で、水は腰の高さまで達した。最初の洪水・台風災害対策案件を処理してから、吉候牛培さんは5カ所の排水作業場所を駆け回った。夜7-8時頃には、とっくに腹ペコになっていた。ちょうどその時に、肉まんの差し入れがあったのだ。彼は肉まんをつかみ、路上に座ってむさぼるように食べた。

■動画の撮影者「ただ記録に残したいと思った。このようなシーンは『日常茶飯事』だ」

この動画を撮影した太倉市城西専任消防隊報告員の張輝さんは、「10日午後8時前に撮影した。その時、私の所属する隊と吉候牛培さんの隊は別々に行動し、それぞれが排水作業を進めていた」と話した。

張さんは肉まんを届ける途中で、無線を通じて「隊員の皆さん、肉まんを持ってきました」と呼び掛けたところ、無線の向こうから歓声が沸き上がるのが聞こえたという。

■災害時緊急作業中の吉候牛培さんと同僚

排水作業の現場で、誰かが「肉まんが届いたぞ!」と叫んだ。すると、とっくにお腹がペコペコだった消防隊員がどっと押し寄せ、肉まんを抱えるようにして食べ始めた。「この日の排水作業は非常にきつく、隊員たちは疲れ切っていた。皆は、肉まんを手に取るとすぐにむさぼるように食べた。地面の上に座り込んで食べる隊員や、消防車にもたれかかって食べる隊員もいた」と張さん。その時、19歳の吉候牛培さんは、肉まんを手に持ち、歩道の上に座り、食べ始めた。振り向いた張さんがその様子を目撃し、スマホで撮影した。

張さんは、「動画を撮った時は、面白いので記録に残そうと軽い気持ちだった。こんなに大きな反響があるとは、全く予想外だった」と話す。消防隊員にとって、このように歩道に座って肉まんを頬張る光景は本当によくあることだ。いったん任務で出動すると、十数時間続けて作業に没頭しなければならない時もある。素早く空腹を満たすことは、彼らにとって日常茶飯事なのだ。「時には、夜半に消火活動が終わることもある。そんな時、われわれ消防隊員は疲れと空腹が極限に達しており、地べたに座って食べ物や飲み物を摂る時も多い。あれこれ気にしていられない」と張さんは話した。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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