90年代生まれは親世代より資産運用が上手、節約して投資へ―中国

人民網日本語版    
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親世代の多くの人や、70後(1970年代生まれ)、80後(1980年代生まれ)の目には、90後のお金の使い方は、典型的な「若気の至り」タイプにみえるが、本当にそうだろうか。写真は中国の若者。

「90後(1990年代生まれ)といえば、金遣いが荒く、毎月の給料をその月にすべて使い果たす『月光族』だ」。親世代の多くの人や、70後(1970年代生まれ)、80後(1980年代生まれ)の目には、90後のお金の使い方は、典型的な「若気の至り」タイプにみえるが、本当にそうだろうか。中国新経済研究院が支付宝(アリペイ)と共同で29日に発表した「90後蓄財報告」によると、90後の92%が「毎月、お金が残る」といい、80%は「残ったお金を資産運用に回している」とした。アリペイ傘下の資産運用商品「余額宝」(ユアバオ)とクレジットサービス「花唄」の90後の利用状況をみてみると、余額宝で毎月稼ぐ金額は、平均すると花唄で利用する金額の4.5倍になる。また、90後は親世代よりも10年早く資産運用を始めているという。

■得する機会は見逃さない、貯めたお金は余額宝や投資へ

1990年生まれの李耀(リー・ヤオ)さんは、大学院を修了し、働き始めてもうじき4年になる。この間に18万元(約288万円)を貯めたほか、ギターショップに投資している。

李さんは、「働いて1年目の収入は12万元(約192万円)で、そのうち4万元(約64万円)を貯めた。その頃の出費は、毎月1500元(約2万4000円)の家賃のほか、乗用車の維持費用、彼女と食事したり映画を見たり服を買ったり。正月には両親に1万元(約16万円)あげた」と話し、どうやってお金を貯めたのかとの質問には、「少しでも得をする機会があれば絶対に見逃さなかった」と答えた。

李さんは、「たとえば食事に行くならまず(生活情報サイトの)大衆点評網で割引きや団体購入があるかどうかをみる。映画に行く時は映画カードを買い、優待価格の上にさらに会員割引きを利用する」と説明。李さんは同年代の若者と同じようにトレンドを追いかけるのが好きで、アディダスの「イージー」もナイキの「エアジョーダン」も何でも持っているが、「そんなに買っていない。経済的に可能な範囲で1年に買うのは1足だけ」といい、貯めたお金は余額宝に回すという。

収入が増えると、李さんは残ったお金を他の投資ルートに回すようになった。現在投資しているギターショップは、開店から2年が経つ。李さんは、「今年は黒字になりそうだ。これに毎年貯めてきた給料の一部を合わせて、別の投資をしてみようと思う」とうれしそうに話した。

支付宝によると、李さんのような余額宝と花唄を同時に利用する若者からわかるのは、使うより貯める方が多いということだ。彼らの消費は世間で思われているよりもっと理性的で、調査研究では90後の90%が、「生活必需品以外のものを買う時は、経済状況をよく考えることにしている」と答えた。しかし自分を向上させるためなら出費をいとわない一面もある。過去1年間に90後が花唄を利用して教育類の商品やサービスを購入した金額は前年比87%増加した。

90後は非常に細かくそろばんをはじく。調査研究によると、90後の90%が、「花唄を利用するのはクレジット消費が目的ではなく、節約と得をするのが目的」と答えた。90後の多くが、「まず花唄の限度額を利用して消費し、手元のお金は貯金に回す。こうすれば1カ月分の収益を余分に手にすることができる」と述べた。

■お金があればいつでも資産運用が習慣に、1万元足らずの資金を5つの資産運用商品へ

90後はお金を節約するだけでなく、「お金がお金を生む」こともよく知っている。郭さんは「お金がお金を生む」を徹底的に実践していることで知られる。1996年生まれの郭さんは、大学を卒業し、働くようになって1年ほどで、預金額はそれほどではないが、貯めたお金をうまく運用している。

郭さんは自分の資産運用をイラストにして示し、「ファンドを3つと定期資産運用商品を2つ購入した」と述べた。ファンドは毎月の購入額は数百元ほどで、資産運用商品は1000元(約1万6000円)から購入でき、それぞれ数千元を投資する。合わせて1万元(約16万円)にも満たないが、郭さんの資産運用意識が評価されている。

郭さんは、「資産運用商品を購入するのはお金を預けておくため。使える現金がなければ、使わずに済む。お金を使う時は花唄かクレジットカードを利用し、翌月の給料ですぐに返済する。資産運用にお金を回せたら、決して軽々しく動かしたりしない。自分の周りの友人たちも、ほとんどが資産運用をしている」と控えめに語る。

データによると、「お金がお金を生む」ことに対し、90後は両親の世代よりも積極的だ。90後が資産運用をスタートした平均年齢は23歳で、ほとんどが大学時代か働き始めてから2年以内にスタートし、両親の世代よりも10年以上早い。余額宝のデータによれば、90後が余額宝に資金を回す回数は平均8回で、親たちより2回多い。月平均残高も親たちより平均1000元多い。お金があればすぐに資産運用に回すのが90後の習慣だ。

上海社会科学院の元副院長・元研究員の何健華(ホー・ジエンホア)さんは、「90後はインターネット原住民であり、中国経済の発展と共に成長した世代で、消費と資産運用に接するのが両親の世代よりも早かった。社会のプレッシャーの大きさも加わって、この世代の若者には強い独立意識と自己防衛の意識があり、細かく計算をするのも、早く資産運用を始めるのも、将来よりよい生活を送るための入念な準備にほかならない」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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