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<直言!日本と世界の未来>日本の来年の成長見通し「0.4%」に衝撃―立石信雄オムロン元会長

配信日時:2019年7月28日(日) 6時10分
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米中貿易摩擦などを背景に世界の景気が低迷、経済に暗雲が漂っている。国際通貨基金(IMF)の最新の世界経済見通しを報じたニュースに愕然とした。

この見通しによると、2019年と2020年の世界成長率について、従来の予測からともに0.1ポイント下方修正され、2019年に3.2%、2020年には3.5%に減速する。IMFは、その要因として米中貿易摩擦のほか、米国の対イラン制裁など地政学的要因を指摘している。米国と中国が貿易協議の再開を決めたものの、ハイテク分野での対立激化で「部品調達網(サプライチェーン)が崩壊する懸念」がくすぶる結果、企業心理を冷え込ませて投資の縮小につながるという。

 国別では、日本の19年の成長率を0.9%とし、前回予測から0.1ポイント引き下げた。1~3月期に輸出が落ち込むなど「基調的な勢いの弱さ」があると分析。20年も0.1ポイント下方修正して0.4%成長に沈むというから深刻だ。今年10月からの消費税引き上げの影響もあるかもしれない。

 2019年に、米国は2.6%増、ユーロ圏が1.3%成長とともに据え置きとなった。中国は19、20年について、ともに0.1ポイント下方修正、それぞれ6.2%増、6.0%増と予測した。IMFは20年に世界全体の成長率の回復を見込むが、貿易摩擦の解消や新興国経済の安定が前提になるとみている。

日本の際立った低成長の背景には深刻な人口減少という日本特有の事情が背景にあるだろうが、金融緩和に過度に依存するアベノミクスの限界もあるかもしれない。いまこそ成長戦略の推進が待ったなしである。
<直言篇94>

■筆者プロフィール:立石信雄
1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。SAM「The Taylor Key Award」受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。エッセイスト。
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