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米国に「消火」の意思なし 日韓外交戦は延焼

配信日時:2019年7月26日(金) 23時40分
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ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は24日、複数の韓国高官とソウルで会談した。

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は24日、複数の韓国高官とソウルで会談した。韓国側はボルトン氏に日韓摩擦の仲裁を期待していたが、会談後の声明を見ると、現段階で米側は両同盟国間の複雑な争いに過度に介入することを望んでおらず、「高みの見物」を決め込んでいる嫌いがある。新華社が伝えた。

日韓の外交戦は24日、WTO一般理事会にまで延焼した。韓国側代表は半導体材料の対韓輸出規制の撤回を日本に要求するとともに、WTOに提訴する用意があると表明した。一方、日本は対韓輸出規制をさらに拡大する用意がある。米国が強く介入しない限り、日韓摩擦はさらに激化し、北東アジアにおける米日韓安全保障協力体制にも影響が出る恐れがあると、アナリストは指摘する。

■態度を保留

ボルトン氏は韓国の鄭義溶大統領府国家安保室長、鄭景闘国防相、康京和外相らとそれぞれ会談した。韓国側の発表した3つの短い声明から見て、双方は主に韓米安保協力、朝鮮半島問題、日韓関係及び韓米日関係について話し合った。

日韓は最近摩擦が絶えない。日本は一部半導体材料の対韓輸出規制を実施した。これは両国間の歴史問題、領土問題とも絡まって、摩擦の解消を一層困難にしている。韓国は米国が介入して日本に対韓輸出規制の撤回を促すことを望んでいた。

ボルトン氏訪韓時、韓米高官は日韓関係及び韓米日の3カ国安保協力を維持することの重要性を強調した。韓国外務省声明によると、康外相はボルトン氏と日韓間の摩擦に言及した際「日韓関係の一層の悪化を防ぎ、対話を通じた外交的解決を図ることが各国の利益にかなう。韓米はこの件について意思疎通を継続する」と表明した。

だが、韓国側声明とボルトン氏が報道陣に示した姿勢から見て、米側は日韓摩擦の仲裁に入るか否かも、どう仲裁するかも明示していない。実はトランプ政権は現在まで日韓摩擦への介入に慎重な発言をしてきた。トランプ大統領は以前、もし必要があれば介入を検討してもよいと述べた。だが同時に、日韓が自ら問題を解決することをより望むとも強調した。また「たとえ同盟国であっても、ただでは手助けしない」というのが、トランプ政権の一貫したスタイルだ。

韓国メディアは声明から、ボルトン氏は今回の訪韓の重点を在韓米軍の費用分担額の引き上げ、ペルシャ湾岸地域の「船舶護衛有志連合」への軍派遣を韓国に促すことに置いていたと考える。そして現在の日韓摩擦については「いくつかの抽象的、原則的立場」を述べただけで、なんら具体的約束はしなかった。

■取引材料?

これに先立ち、ボルトン氏は22日に訪日した際、日本の河野太郎外相、岩屋毅防衛相、谷内正太郎国家安全保障局長とそれぞれ会談した。双方は日米同盟の強化、湾岸情勢などの議題に焦点を合わせた。共同通信の24日付報道によると、ボルトン氏は河野外相との会談で、日韓の争いの仲裁に入る意思はないと表明したが、日韓の不和は日米韓協力に悪影響を与える恐れがあるとの認識も示した。

米シンクタンク「Korea Economic Institute」のKyle Ferrier氏によると、ボルトン氏は日韓訪問で、両国を説き伏せて米国主導の湾岸船舶護衛行動に参加させることを特に望んでいた。米国が日韓摩擦に直接介入する意向か否かは依然明らかでないが、韓国は何らかの方法で手助けするようボルトン氏に働きかけただろう。だが今回の日韓の争いは、歴史をめぐるもめ事に根本的原因があるため、米国は事態を一層悪化させぬよう双方を説得することしかできないだろう。

日韓摩擦が延焼し続ければ北東アジアにおける米日韓安保協力体制に影響が出る恐れがある。また、日韓摩擦の長期化は当事国と地域の産業政策、貿易協力、産業チェーン構造にも影響を与える。だがトランプ政権の「取引」スタイルから見て、日韓、特に韓国は米側に日韓関係への介入を真剣に検討してもらうには、「手厚い贈り物」をするか、米日韓安保協力を危うくしうる重要「カード」を切る必要がある。

米シンクタンク「ウッドロウ・ウィルソン・センター」で北東アジア問題を専門とする後藤志保子上級研究員によると、短期的に見た場合、米側が仲裁人の役割を発揮して日韓に対話による問題解決を促すことができれば、米日韓の「Win-Win-Win」となる。だが一方で、「米国が望んだからこうした」という方法では日韓の深いレベルの摩擦を一時的に緩和できるに過ぎず、こうした深いレベルの摩擦はすでに日韓のナショナリズム感情に火を付けている。(編集NA)

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