中国でも「おひとりさま」レストランが静かに増加中、寂しさより自由を重視―中国メディア

人民網日本語版    
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パーティションで区切られた小さなこだわりのスペースに、お碗と箸、小さめのお玉が並べられている。これが今増えている「おひとりさま」レストランでよく見られるレイアウトとテーブルセッティングだ。

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パーティションで区切られた小さなこだわりのスペースに、お碗と箸、小さめのお玉が並べられている。これが今増えている「おひとりさま」レストランでよく見られるレイアウトとテーブルセッティングだ。草の編み細工のクッション、バラの花、レストラン専属歌手のパフォーマンス、かわいらしい陶磁器の人形など、シンプルで温かみのある内装の店内でさまざまなグルメも食べられるこうしたレストランでは、1人でもまったく決まりの悪い思いをしなくてすむ。中国新聞網が伝えた。

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先日、武漢のある「おひとりさま」レストランを取材したところ、この日本風の鍋料理店では、レストランを「島区」、「隠区」、「尋区」、「無界」の四つのエリアに分けている。そのうち、「おひとりさま」エリアは主に「尋区」にある。計12席で、どの座席の前にもすだれが取り付けられており、店員は出来上がった料理を運んでくると直接すだれを上げて料理を出す。

入店から着席、注文と、ほんの少し待つだけで、お気に入りの料理が目の前に届く。すだれを下ろせば完全に自分だけのプライベートな食事空間だ。食べている格好を気にすることもなく、周りの客が投げてよこす奇異なものを見るような視線もお構いなしに、静かに「一人ごはん」を楽しめる。

郝菁さん(40)は、カナダで17年間飲食業に従事していた。2018年5月、郝さんは2人の共同経営者とともに、武漢に「おひとりさま」をコンセプトにしたレストランを開いた。

開店の動機について郝さんは、「食事をする時には何人か連れ立って行くものだったが、社会の発展に伴い、独身層が徐々に増えてきた。ただ、大勢でにぎやかにしているのと比べると、外で1人で食事をするのはどうしても孤独だと見られてしまう。それで孤独な人に静かな場所を提供しようと思った」と語る。

郝さんは、「『おひとりさま』の食事を体験しに来る客は若者がメイン。ほとんどの人にとって『おひとりさま』はまだ物珍しく、受け入れられるまで一定の時間が必要だ」と説明する。郝さんによると、レストランは経営面で試練に直面したこともあり、対応策として調整も行ったという。しかし郝さんは、「時間がたつにつれて、『おひとりさま』の受容度は次第に上がっていくだろう。一番重要なのは品質とサービスをしっかりやることだ」と語った。

韓笑さん(23)は東北出身で、武漢で学校に通い、就職して6年がたつ。「おひとりさま」レストランの常連で、1カ月に少なくとも6-7回来店するという。韓さんは、「鍋料理や麻辣燙(ピリ辛風味の煮込み料理)が好き。でも彼氏とは遠距離恋愛だし、周りには友達も少ないので、鍋を食べたくても一緒に食べてくれる人がなかなかいない。1人で鍋料理の店に行って近くににぎやかなグループ客がいたら、決まりが悪いし、落ち込んでしまう」と言う。「おひとりさま」用のミニサイズの鍋料理はちょうど韓さんのニーズにぴったりだった。どの具材も食べたい彼女にとっては、少な目の量なので無駄にする心配もない。

王楽さん(34)は、企業の広報プランニングを担当するワーキングマザー。勤務中は顧客対応と仕事で忙しく、ハードワークと頻繁な出張のために、時間通りに食事ができないこともしばしばだ。仕事が終わって帰宅すれば全身全霊を子供に注がなければならず、王さんは自分の生活がすべて仕事と育児に「しばりつけられている」ようだと感じている。王さんは、「毎日の食事時間は貴重な休息の時間。静かにスマホを見たり、ぼんやりしたりできる。『おひとりさま』レストランでは料理を食べるのは二の次、短い時間だけれど、煩わしい生活から離れて、頭を空っぽにしてぼんやりできることのほうが大切」と話していた。(提供/人民網日本語版・編集/AK)

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