米国のアジア回帰に焦りを募らせる欧州=21世紀の太平洋は、ローマ帝国にとっての地中海になる―独メディア

Record China    2013年6月10日(月) 10時34分

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7日、21世紀の二大国となりつつある米国と中国の接近に、欧州は焦りを募らせている。写真は米オバマ大統領と中国習近平国家主席。

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2013年6月7日、独ラジオ局ボイス・オブ・ドイツは、米中首脳会談で相まみえた2人は、同等の実力を持つパートナーであり、ライバルであると伝えた。

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米国のトム・ドニロン大統領補佐官(国家安全保障担当)はホワイトハウスでの記者会見で、米国の外交政策は今後アジアと中国に集中していくことになるとコメントした。欧州には、米中の協力の緊密化は米欧のそれを超え、太平洋の地位が大西洋を超えるのではないかという懸念がある。

欧州議会に所属するドイツ自民党のある議員は、米中関係が嫉妬の対象になる理由はないとして、「米中関係と米欧関係のどちらが大切かなど決められるものではなく、まったく別の関係だ」と述べた。

米国と中国はアジア太平洋地域の地政学的ライバルだ。米国は同地域で日本、韓国と安全保障で協力しており、中国も地域内での国益を有している。そういった意味で、米中関係は非常に密接だが、中国と欧州の関係と比較できるものでもない。

バロッソEU委員長も、米中を嫉妬の目で見るべきではないと述べている。欧州の人々は、米国がリバランスによってアジア太平洋地域にリソースを振り向け、大西洋側の欧州を無視しているのではないかという懸念があるが、米国はこれを否定している。EUのアシュトン外務・安全保障政策上級代表は2013年2月、就任直後のケリー国務長官を訪問した際に、「オバマ大統領の政策は欧州との関係を犠牲にするものではなく、さらに協力を進めたいと考えている」という言葉をかけられている。

米国の政治家は固く誓っているが、欧州の人々は米国のアジア回帰を面白く思っていないという指摘もある。スペイン紙「エル・パイス」は「米国とアジアの同盟は世界地図を塗り替える。ローマ帝国はかつて地中海を『われわれの海』と呼んだが、太平洋は21世紀、ローマ帝国にとっての地中海のように位置づけられるだろう。ラテンアメリカまでもが、アジア太平洋地域にシフトしつつある」と述べている。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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