「クレヨンしんちゃん」がお手本?日本アニメから学ぶごみ分別―中国メディア

Record China    2019年7月20日(土) 17時20分

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17日、中国メディア・中国青年報は、「ごみの分別に関して、『クレヨンしんちゃん』や『名探偵コナン』は上海人に勝るエキスパートだ」と題した記事で、日本のごみ処理について紹介した。写真は中国のコナン展の広告。

中国メディア・中国青年報は17日、「ごみの分別に関して、『クレヨンしんちゃん』や『名探偵コナン』は上海のおばちゃんに勝るエキスパートだ」と題した記事で、日本のごみ処理について紹介した。

上海では今月1日から「史上最も厳しいごみ分別措置」と言われる「上海市生活ごみ管理条例」が施行され、ごみの分別というテーマに中国全土の注目が集まっている。記事は、「これまで若い女性ユーザーらのダンス動画などで埋め尽くされていたTikTok(ティック・トック)のトップ画面は、上海の中年女性が『あなた(が捨てたいのは)は何のごみ?』と尋問してくる動画でいっぱいになった」「北京に住むわれわれは今のところごみ分別という難を逃れているが、きっとすぐに『自分の番が回ってくる』だろう」などとユーモラスに現状を紹介した。

一方、「現在、ネット上ではごみ問題をめぐる議論が非常に活発に行われているが、分別は実のところ一朝一夕で成し遂げられることではない」とも指摘。「『環境先進国』であるドイツやスウェーデンがごみ処理システムの定着に長い時間を要したことと同様に、中国で『ごみ処理問題の先駆者』と捉えられている日本のごみ分別の歴史も、もう40年に上る」と説明し、「そういった国々で、ごみの分別は生活の隅々まで溶け込んでいる」とした。

記事は、日本のアニメ作品を例に具体的に説明。「ちびまる子ちゃん」でまる子が「やれやれだよ」とこぼすように、日本では給食に出る牛乳のびん1つをとっても分別やリサイクルに細かい決まりがあること、「クレヨンしんちゃん」ではごみ分別のモデル地区に組み込まれた野原一家が複雑な規定に悪戦苦闘する様子が描かれたこと、さらに「名探偵コナン」ではアパートの住民の間でごみの分別をめぐって殺人事件が起きるというエピソードがあったことを挙げた。

続いて、ごみ問題への意識を高めるために日本で行われている取り組みを紹介。多くの小学校がごみ処理施設のへの社会見学を実施していることや、一部のごみ処理施設がそのエネルギーを活用した温水プールといった施設を併設し、市民にごみ問題について理解するきっかけを提供していることなどを伝えた。

さらに、「日本ではごみ拾いのボランティア活動が盛んで、一部の都市ではアニメキャラや侍のコスプレ姿でごみ拾いをするユニークな活動も行われている」と紹介し、「こういった国では人々が主体的にごみの分別に取り組み、ごみ問題は政府だけが背負う課題ではなくなっている」と指摘した。

そして最後に、「今の中国のソーシャルメディアはごみの分別への情熱であふれていて、誰もごみ分別の意義を疑う人はいない。しかし、このほぼゼロからの努力を今後長きにわたって続けなければならないと思うと、尻込みする気持ちもあるだろう。だが、『クレヨンしんちゃん』の中で野原一家もかつて、『これからはごみを分別する時代だ、練習して慣れていくしかない』と決意を固めたことを思い出すと、この言葉こそがわれわれにとって決定的な結論となるのではないだろうか」と結んだ。(翻訳・編集/岩谷)

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