北京に進出した書店・鐘書閣が大人気 地方のブランド書店も続々と

人民網日本語版    2019年7月17日(水) 15時0分

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「最も美しい書店」と呼ばれる上海の鐘書閣が北京に出店してわずか20日ほどだが、瞬く間にネットで人気の書店となり、業界内では北京以外の地域のいわゆる名だたる「ブランド書店」が続々と「北上」している現象に注目が集まっている。

「最も美しい書店」と呼ばれる上海の鐘書閣が北京に出店してわずか20日ほどだが、瞬く間にネットで人気の書店となり、業界内では北京以外の地域のいわゆる名だたる「ブランド書店」が続々と「北上」している現象に注目が集まっている。北京日報が伝えた。

鐘書閣に行ってみたところ、高いところに置かれて手が届かない本や、足元に積まれている本もあった。通路のあちこちに並べられた本を見ながら、折れ曲がった階段に沿って何度も曲がり、ぐるぐるとめぐりながら、ようやく上の階にたどり着くと、そこにはいくつかの書架で構成された閲読スペースが複数設けられており、一瞬にして外の騒がしい世界と隔絶された空間が広がっている。

「微信(WeChat)のソーシャル機能『朋友圏(モーメンツ)』を見てこの書店に来た」という来店客の劉松石さんは、「この書店は普通の書店とは違う。正方形の整った形ではなく、伝統的な書店の構造を覆した」と語る。書店側が示した数字は、開店以来1日の来店客数は延べ3500人で、雨天にも延べ2500人が来店するという驚くべきものだった。

7月10日に北京市共産党委員会宣伝部が開催した「北京以外の地域の書店座談会」を取材したところ、このところ北京以外の地域の書店、特に南方地域の書店が相次いで北京に進出していることが分かった。現時点で、西西弗(SiSYPHE)書店は北京で23店舗、言几又は8店舗、建投書局が2店舗、上海三聯書店と鐘書閣がそれぞれ1店舗を出店している。さまざまな事象が、北京以外の地域を本拠地とするブランド書店の北京進出における勢いがますます強くなっていることを示している。

上海三聯書店は2015年から実体書店を展開している。2017年5月には書店のアップグレードを行い、浙江省寧波市に2900平方メートルの複合型文化空間をオープンした。上海三聯書店READWAYブランド運営総経理の張氏は、「北京のショッピングモール・朝陽大悦城に入居したのは、ここに25-35歳のターゲット層と品の良い家族連れ客が集まる点を重視してのことだ」と説明。さらに張氏は、「北京店は寧波店のアップグレード版。内容でスペースを豊かにすることに重きを置いた」と語った。また張氏は、「上海三聯書店は上海、寧波、北京に書店を出しているが、北京の販売額が最も多い。現在、北京店の毎年のイベントは150-200回に達しており、年間販売額は1000万元(1元は約15.7円)に上る」と明かした。

鐘書閣北京店の向愛群店長にとって、ここ数日の経験すべてがまるで夢のような出来事だったという。向店長は、「北京店はから開店19日しか経っていないが、予想とは大きく異なった。これほどたくさんの人が来店するとは思ってもみなかった」と率直に語った。向店長は、「鐘書閣は2013年に上海以外の都市への進出を開始した頃から北京進出を考えていたが、いいきっかけがなく、2018年になってようやく実現に向けて動きだした。8カ月の準備期間を経て、北京店がついに開店した」と語った。鐘書閣の意図するところは、設計デザインの良さで客を引き付け、内容の良さで客の足をとめさせ、サービスの良さで客をファンにすることであり、こうした理念が北京の人々の心をとらえたことは明らかだ。

北京以外の地域の書店はなぜ続々と北京に進出しているのか。百道網(bookdao)CEOの程三国氏の分析によると、北京は文化関連消費の土壌が豊かで、読書人口と文化層が全国で最も多く、最も密集している。また、北京市は実体書店の発展を支援する優遇政策を打ち出しており、支援にこれまでにないほど力を注いでいる。さらに、消費習慣の変化にともない、北京のハイエンド書店の供給と需要の間に真空状態と新たな価値を生む余地が生じ、北京以外の地域の書店が発展のチャンスを見いだしている。程氏は、「北京以外の地域にある書店の北京進出はすでに趨勢となっており、しかも政策効果がはっきり表れていくのにつれて、より多くの北京以外の地域の優秀な特色あるブランド書店が北京に入ってくるだろう」と予測する。また専門家は、「北京以外の地域のブランド書店が北京に進出することで、北京の実体書店の競争が激化し、淘汰が進むだろう。核心競争力がある書店だけが、将来本当に生き残っていける」と予測している。(編集AK)

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