日本はなぜ韓国の首を絞めるのか、経済カードの裏に政治的計算―中国メディア

人民網日本語版    2019年7月17日(水) 5時40分

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最近、日韓の貿易摩擦が燻り続けている。

最近、日韓の貿易摩擦が燻り続けている。日本政府は1日、半導体材料3品目の対韓輸出規制を4日から強化すると発表するとともに、韓国を「ホワイト国」から除外する方針を示した。12日に双方の政府代表が初の直接協議を行ったが、物別れに終わった。中国新聞網が伝えた。

現在までに韓国は、この「史上前例のない緊急事態」に対処すべく、外交ルートを通す、世界貿易機関(WTO)に訴えるなど様々な手段を試みている。だが日本は参院選の結果が出るまでは韓国にいかなる譲歩もせず、双方間の対峙が続くだろうとアナリストは指摘する。両国関係が現在の状況にまで至ったのは経済貿易問題だけではなく、歴史、政治、軍事など様々な原因によるものだ。

■日本が韓国の『アキレス腱』を突いた理由

日本が3品目の規制によって韓国の「アキレス腱」を突いたのはなぜか?韓国経済の発展は外国製材料に依存している。企業は半製品や完成品を製造・輸出しており、技術や部品では日本に深く依存している。サムスンを含む韓国企業は日本から重要なチップを輸入するなど、日本と多くの経済協力を行ってきた。

今回日本が規制したフッ化ポリイミド、レジスト、高純度フッ化水素は、まさにチップ産業などにとって非常に重要な材料だ。韓国貿易協会の統計では、韓国はフッ化ポリイミドとレジストの90%以上、高純度フッ化水素の40%以上を日本から輸入している。

■経済カードの裏に政治的計算

日韓関係は長年、歴史をめぐる溝のために順調にいかなかった。元徴用工や元慰安婦への賠償問題は未解決のままだ。摩擦は厄介な歴史問題だけでなく、後に「レーダー照射事件」によって軍事面の相互不信にまで拡大した。

そして今、日韓は貿易摩擦まで起こした。双方関係が今後さらに困難な状況に陥るのか、さらには完全に冷え込むのか、外部は懸念している。

清華大学国際問題研究所の劉江永(リウ・ジアンヨン)教授は、今や安倍政権は科学技術分野での日本の相対的優位性を韓国、特に文在寅(ムン・ジェイン)政権への圧力カードに変えたと指摘する。「(日本が)叩いているのは韓国経済だが、実際には文政権に痛みを与えようとしている」。

外交学院国際関係研究所の周永生(ジョウ・ヨンション)教授は「日韓関係はしばらく解決しない。安倍氏は参院選にあたり、韓国しめつけ政策を打ち出し、日本政府の姿勢が強硬であると示すことで、有権者の目を引きつけ、支持を得ようとしている」と指摘する。

参院選は4日公示された。370人の候補者が124の議席を争う。安倍氏は連立政権を組む自公両党で改選53議席を獲得し、非改選70議席と合わせて総議席の過半数を確保することを目標としている。

劉氏によると、自公両党で3分の2の議席を確保できなかった場合、安倍氏は国内政策と外交政策を適度に調整し、近隣国との関係緩和を検討する可能性がある。だが、選挙結果が出るまでは韓国にいかなる譲歩もせず、双方間の対峙が続くだろう。

安倍氏は政権について以来、戦後平和憲法の改正推進に力を入れ続けてきた。そして憲法改正案の通過には、国会で3分の2以上の賛成を得なければならない。だが歴史問題における韓国の文政権の立場は断固たるものだ。日本が強引に「歴史カード」「政治カード」を切れば、韓国はどんどん遠ざかるだけだ。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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