韓国政府が掲げた「半導体素材の国産化」、実現は「夢のまた夢」と韓国メディア

Record China    2019年7月16日(火) 12時20分

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12日、韓国・韓国経済は、日本による対韓国輸出規制強化を受け、韓国政府が対策として掲げた「素材の国産化」について「(実現への道のりは)はるかに遠いことだと分かった」と伝えた。写真はソウル。

2019年7月12日、韓国メディア・韓国経済は、日本による対韓国輸出規制強化を受け韓国政府が対策として掲げた「素材の国産化」について、「(実現への道のりは)はるかに遠いことだと分かった」と伝えた。

韓国産業技術評価管理院によると、韓国の半導体素材・装備の国産化率は、一部工程では0%と算出された。日本が規制強化措置を取った「フォトレジスト」はその0%の工程に必要なもので、日本が世界シェア90%を誇っている。半導体業界関係者は「韓国で使用されているものはほぼ100%が日本製。国産品は品質が悪く、サムスン電子の極端紫外線(EUV)にはとても使用できない」と話しているという。

エッチングガス(高純度フッ化水素)もやはり日本が世界シェアの70%を占めている。サムスン電子、SKハイニックスなど韓国半導体メーカーの日本依存率は44%に達し、残り46%は中国、10%は台湾から輸入しているという。韓国内では高純度のエッチングガスを調達することが難しく、事実上「日本製以外に代案がない」といい、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が、日本の措置後すぐ東京へ飛んだのはこのためだと、記事は伝えている。

こうした状況でも「素材の国産化には障害が多い」と、記事は指摘している。2011年に亀尾(クミ)で起きたフッ化水素酸漏出事故を機に改正された化学物質管理法により、各工場が基準に合わせるには数十億ウォン(約数億円)規模の施設改善費が必要になるため、多くの企業が国産化を放棄し、輸入することになったという。業界関係者は「(韓国は)規制だらけなので、輸入して使う方がずっと合理的だ」と吐露している。エッチングガスも輸入ならコストは国産時の3分の1~4分の1程度に抑えられるため「素材国産化という政府の主張に『現実を分かってない』との声が上がっている」という。

結果、韓国の半導体素材・装備の国産化率はわずか18%(2017年ベース)にとどまっているという。メーカー関係者は「半導体を作る技術は韓国が世界最高だが、それに必要な素材は中国製の方がずっと優れている」と話している。また「半導体素材の自給率は韓国の方が中国より低く、こうした状況に加え、現在は3~4年の格差があると言われる製造技術まで中国が追いついてくれば、韓国は半導体産業の主導権を失うことになる」と警告しているという。

一方で中国は半導体投資に力を入れており、半導体国産化、素材・装備自給率の大幅アップを目標としている。記事は「韓国の半導体メーカーが規制などの障害を前にして、素材より技術に『オールイン』した影響は大きい」と指摘している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「サムスンが半導体素材工場を国内に作ろうとした時、青筋を立てて反対したのは誰だ?。この国の大統領だよ。今さら何を言ってるのか」「かつて国内に半導体素材の工場を建設し国産化を進めようという動きがあったが、今の進歩勢力や市民団体、地域住民の反対に遭い撤回された。まるでブーメランだ。笑えないね」「規制を作って企業を身動きが取れなくしておいて、いまさら国産化しようだなんておかしい。今から規制を撤廃できるか?。化学工場を造れる場所が国内にあるか?。市民団体の反対に合うのが関の山だ。国家が危機に直面しているのに、反日をあおって危機を乗り越えようという発想は子どもじみている」など、かつて素材国産化への動きがあったものの白紙化されたことを指摘する声が多く寄せられている。

この他「政府は経済も外交もめちゃくちゃにしておいて、収拾しようと必死だな」「この国では規制を全部守ってたらビジネスなんてできない。それほど規制だらけだ」「早くサムスンも国も崩壊して米国や日本に編入されてしまえ。こんなのが国と言えるか?」「日本不買運動をしながら半導体素材は売れと言うのか?。おかしいだろ。日本は韓国から消えろと言いつつ、日本が本当に韓国から撤退しようとするもんだから反発しているなんて、まったく理解不能だ」などの意見も見られた。(翻訳・編集/麻江)

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