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7月1日から「史上最も厳しい」ごみ分別措置といわれる「上海市生活ごみ管理条例」が正式に施行スタートとなった。資料写真。
7月1日から「史上最も厳しい」ごみ分別措置といわれる「上海市生活ごみ管理条例」が正式に施行スタート。同時に、中国国内の各地でもごみ分別を「強制する時代」に次々と突入している。中国新聞網が伝えた。
■ごみ分別をきちんとしないと巨額の罰金対象にもなる上海市
「条例」によると、上海市の生活ごみは、回収可能なごみ、有害なごみ、水分を含んだごみ、乾燥したごみの4種類に分別される。個人または企業が規定通りにごみを分別しなかった場合、処罰の対象となる。
個人がごみを分別しないまま捨てた場合、50元(約800円)以上200元(約3200円)以下の罰金が科せられるほか、企業が規定通りにごみを分別しなかった場合は最高で5万元(約80万円)の罰金が科せられる。生活ごみ回収企業やごみ処理企業が規定を違反した場合は、それぞれ最高10万元(約160万円)と50万元(約800万円)の罰金が科せられ、その行為が深刻であった場合、営業許可証を取り下げることもあるとしている。また、「条例」では、信用失墜・懲戒システムも立ち上げられている。
このほか「条例」では、「ごみの発生源からの削減促進」も特に提言している。なかでも飲食サービス提供者と飲食配送サービス提供者に対して、消費者に使い捨ての箸やスプーンを積極的には提供してはならないと明記しているほか、宿泊施設経営企業に対しても消費者に客室で積極的に使い捨てアメニティーを提供してはならないとしている。
■各地でも「ごみ分別」に関する法律法規を発表
実際のところ、超大都市ではこれまでも生活ごみの分別に関する取り組みを行ってきており、さかのぼると2000年にはすでに全国8都市で生活ごみ分別収集試行事業が始まっていた。その8都市には、北京、上海、広州、深センも含まれていた。
そしてここ数年、各地でもごみ分別に関する地方条例や法規などを次々と発表している。
たとえば、「北京市生活ごみ管理条例」は2012年3月にすでに施行されていた。また2018年7月1日には「広州市生活ごみ分別管理条例」が施行され、「厦門(アモイ)経済特区生活ごみ分別管理弁法」は2017年9月10日に施行されていた。深センでは、「深セン経済特区生活ごみ分別投棄規定(草案)」がすでに完成し、社会に公開意見を求め、立法化が急ピッチで進められている。
また、メディアも北京、上海、広州などの大都市ではすでに「ごみ強制分別時代」に突入したと分析している。
■各地で法の執行を強化、住民が撮影した動画を証拠として提出できる上海市
関連した法律法規が次々と登場するなか、いかにそれを実行するかが、住民の関心の的となっている。多くの都市では、法の執行・監督管理による介入を強化しており、法律はただの「紙切れ」ではなくなってきている。
例えば、2018年8月、ある広州市民は、分別せずに粗大ごみを投棄したとして、都市管理法律執行当局から罰金200元(約3200円)を科せられ、同条例に違反し処分された最初の広州市民となった。
また、上海ではすでに、「分別しなければ運ばない、分別しなければ処理しない」という双方向の監督管理メカニズムを確立しており、分別輸送・分別中継から末端処理施設までを網羅する全プロセス情報化モニタリング・プラットフォームを基本的に構築している。
このほか、上海のごみ分別をめぐる法の執行状況のチェック力は、これまでになく強化されている。今年1月1日から6月25日まで、全市の都市管理法律執行当局は、法の執行チェックを約1万3900回実施しており、法に基づく規則違反案件1224件を調査・処分し、延べ1万3739人に対して教育的勧告を行い、7822件に対して改善を促した。
また、証拠の採用に関して、上海の都市管理法律執行当局は、「パトロールチェックのほか、監視カメラや市民が撮影した動画も証拠として提出できる」と紹介している。(提供/人民網日本語版・編集/KM)
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