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G20サミットは重要な国際経済協力フォーラムであり、メカニズムが発足してから現在まで運営が続く中で、どのような挑戦に直面してきただろうか。専門家の見方を紹介する。写真は大阪。
主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が大阪で開幕。重要な国際経済協力フォーラムであり、メカニズムが発足してから現在まで運営が続く中で、どのような挑戦に直面してきただろうか。専門家の見方を紹介する。中国新聞網が伝えた。
■張燕生・中国国際経済交流センター首席研究員「先進エコノミーと発展途上国との協力の意欲が低下」
G20は危機対応に起源がある。2008年の国際金融危機発生時、米国をはじめとする先進エコノミーは苦境から脱したいと強く願い、そのため発展途上国や新興エコノミーとの協力強化を願うようになり、こうした機運に乗じてG20サミットが誕生した。
現在、先進エコノミーは「ぬかるみ」から抜け出すにつれて、発展途上国との協力の意欲が低下し、G20は協同で危機に対処するという役割を発揮しにくくなってきた。たとえば、先進エコノミーはルールと責任を重視し、発展の問題を重視しないなどは、非常に大きな溝だといえる。
中国にとって、目下の急務は的確かつ着実に取り組みを進め、G20プラットフォームを利用してより多くの支持を獲得することだ。
■魏建国・中国商務部元副部長「成果の実施効果がよくない」
これまでの一時期、G20は実施の効果という面でそれほどよくなかった。
現在、中国はG20プラットフォームにおける影響力がますます大きくなり、役割もますます重要になり、G20がグローバル経済ガバナンスの最重要プラットフォームになるよう推進したいと願っている。
■蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長「執行力の向上が待たれる」
G20は目下のグローバル経済ガバナンスの最重要プラットフォームとして、世界経済に「処方箋」を出すと同時に、各国の効果的な執行をどのように推進するかが解決すべき問題になっている。執行力を引き上げることができなければ、G20メカニズムの重要性は低下することになり、さらには周辺化されることになる。
■張海氷・上海国際問題研究院研究員「多国間主義を守ることが難しくなった」
現在、グローバル貿易情勢は緊迫し、一国主義が台頭し、G20が多国間主義を守り抜くために、保護貿易主義に対する効果的な制限コントロール措置を形成することが難しくなり、各国の意志疎通・交流をさらに促進しなければならないだけでなく、他のグローバルガバナンスメカニズムと力を合わせることも必要であり、そうしなければ実質的な役割を果たすことはできない。
■賈晋京・中国人民大学重陽金融研究院マクロ研究部部長「4つの挑戦」
グローバルガバナンスに新たな挑戦が出現した状況の中、G20は4つの挑戦に直面している。
1つ目は「2018年をめどに経済成長を2%底上げする」との目標は達成されておらず、次の目標設定に圧力がかかることだ。
2つ目はG20メカニズム内部にG7(主要7カ国)、BRICS(新興5カ国)、中等国や中等強国からなる中等強国協力体(MITKA)が存在し、3者間の関係を調整して、相互の交流を増強するのに一定の難しさがあることだ。
3つ目は西側諸国のG20重視のレベルが低下していることだ。
4つ目はポピュリズム、孤立主義、保護貿易主義が台頭し、G20が直面するグローバル経済問題と国際貿易問題がより複雑になったことだ。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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