香港デモ参加者数、主催者200万人・警察33万8000人、正しいのはどっち?海外メディアが推計試みる

Record China    2019年6月28日(金) 21時50分

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主催者発表で200万人、警察発表は33万8000人。正しいのは?「逃亡犯条例」改正案の撤回を求め、香港中心部を埋め尽くした16日のデモ参加者数の推計をロイター通信が試みた。写真は香港(提供:Hong Kong In-media)

主催者発表で200万人、警察発表は33万8000人―。中国本土への犯罪容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求め、香港中心部を埋め尽くした16日のデモ参加者数の推計をロイター通信が試みた。記事は「人数が絶望的に政治化されている」と指摘。「50万~80万人」との専門家の見方を紹介した。

ロイター通信は16日のデモについて「規模は香港では議論を呼ぶ問題だ。参加人数は市民感情のバロメーターとして扱われることが多いため、それ自体が当局と主催者の政治闘争の火種となる」と報道。香港大学民意研究計画(HKUPOP)の鐘庭耀氏は「参加者数の推計が政治に引っ張られて非現実的なものになり、科学的でなくなっている」と嘆いたという。

16日のデモを組織した民主団体の一つ「民間人権陣線」は、約8時間のデモ活動参加者200万人に関して「警察よりもずっと多いが、これは抗議活動が続いた時間をすべて考慮した数字だ」と説明。記者会見で「高い場所に人を配置して、1人ずつ人数を数えている。これは最も手間がかかるが、科学的な推計だと思う」と述べた。

これに対し、香港警察の広報担当者によると、33万8000人は一日中続いたデモ活動の、ある一瞬に現場にいた人の数字。警察側は推計方法を明らかにしていないが、数カ所での計測に基づいているとしている。

移動しない群衆の場合、密度を計算することで人数を推計できる。例えば、1平方メートル当たりの人数を数え、群衆全体が占める面積に掛け合わせて求める。ロイター通信によると、大規模なデモがあった9日と16日に撮影されたデモ隊の中心部では、1平方メートル当たり1人から4人と密度に幅があった。デモ隊の末端やデモのごく初期や末期では、より密度が低かったと考えられる。

起点と終点を含む主要なデモルートの面積は、約14万5000平方メートルだった。写真で示された密度の平均を使って計算すると、およそ11万6000人から58万人がこのスペースを占めたことになる。しかし、一日を通じて、新たな参加者が起点に加わり、その一方で終点に到着して帰路に就く人がいた。常に人の流れがあったことと、道が長く狭いこと、そして長時間抗議活動が続いたことを考えれば、この数字は群衆をほんの一瞬切り取っただけだ。

HKUPOPでは一般的に行進の流れを計測し、いつどこでデモに参加したかについての参加者取材を踏まえ、これらを調整して推計値を出している。9、16日のデモには計測チームを派遣しなかったが、香港大の葉兆輝教授は入手できたデータから、16日の参加者数は50万~80万人だったと試算した。同時に葉教授は「実際の人数はそれほど重要ではない。市民が大挙して参加しているかどうかを感じられるかが大事だ。香港市民には非常に大きな力があり、それを誇りに思っている」と強調した。(編集/日向)

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