中国人はどうすれば日本人や韓国人のように劣等感から抜け出せるのか―米華字メディア

Record China    2019年6月29日(土) 12時30分

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21日、米華字メディア・多維新聞は「中国の民族的劣等感をどう捉えるか」と題した記事を掲載した。資料写真。

米華字メディア・多維新聞は21日、「中国の民族的劣等感をどう捉えるか」と題した記事を掲載した。著者は経済・金融問題に詳しい盧克文(ルー・カーウェン)氏。

盧氏はまず、「ここ数日、読者から中国人の劣等感についてどう考えているかという質問を多々受けるが、私はこの『民族的劣等感』という言葉を聞くたびに苦笑してしまう」「これまで、中国の知識人らは自分を卑下することに端を発して民族性からルーツをたどった結果、中華民族の曲がった根性を数多く探し当ててきた。内輪もめが好き、不潔、ずる賢い、他人を詮索する、団結精神がない、といったものだ」などと説明した。

そして、「実のところ、私も少年時代にこの手の文章の影響を受けすぎたためか、これらの要素は本当に、拭っても拭いきれない中華民族の曲がった根性なんだと思い込んでいた。ややもすればすぐに、『中国人だからこうなんだ。これがもし日本人やフランス人だったら…』などと馬鹿みたいに不満を漏らしていた。今思うと、私は愚かさを極める道においてはプロだった」と述べた。

続いて、「しかし、30歳になり、自分で会社を起こしてからは、体系的な知識も身についた。歴史や文学だけでなく、経済や金融についても学んだことで、私の精神には大きな変化が訪れた」とし、「次のことに思い至った。まず、人々が高い素養を兼ね備えている国には、必ず発達した経済という地盤があるということ。そして、あのような自省的で劣等感にまみれた文章や本の筆者はだいたい視野が十分に広くなく、整った知識体系もないので、容易かつ粗暴に原因を単純化してしまうということだ」と指摘した。

その上で、「あらゆる問題は『貧しさ』に端を発している。民族的劣等感ではない」と分析。「無垢(むく)な中国人はチベットやネパールのような場所が好きで、彼らの伝統文化に触れると自分の魂の光まで取り戻せるといったことを言う。中国政府がチベットの道路を整備すると聞くと『本来の風情を破壊する』などと反対するが、自分たちがその『本来の風情』を楽しむために、現地の人々は一生かけて苦労しなくてはならないのだ。また、『ネパール人は俗っぽくなく、世界でも最も幸せに生きている』などと言うが、ネパールの売春や人身売買の問題はとても深刻で、毎年多くの女性がインドに売られている。これでもまだ『俗っぽくない』と言えるだろうか」と指摘した。

また、「日本人は今や国民に素養がある国として通っているが、1960年代にやっと経済が上向きになってきた頃は、世界のどこに行っても『大声で騒ぐ、ごみをちらかす』と煙たがられていた。政府が教育を強化して初めて、今のように改善されてきたのだ」「韓国も同じで、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領時代と今の写真を比べてみれば、街の清潔さや人々の素養にどれほどの変化があるかが分かるだろう」などと紹介。「どちらにしても、裕福になってやっと素養が身についていったのだ」と説明した。

盧氏は、「中国の90年代生まれの若者世代の素養は、60年代生まれとは全く違う次元にある。国外でも、地面に痰を吐いたり騒いだりしているのはおおかた中年の人々で、若者がこのようなことをするのはほとんど見ない。それは、若者たちが経済成長の真っ只中で育ったからだ」とし、「90年代生まれ世代が40歳になる頃、中国は本当に素養のある国になっていくだろう」と述べた。

最後に、「中国は貧困から抜け出し、基本的にはまずまずの暮らし向きを実現した。もう『中華民族の劣等感』などといった中途半端な考えを持つのはやめて、知識の更新を行うべきなのだ」とし、「貧しさへの最大の反撃は、よく働き、よく稼ぐこと。四六時中妄想の劣等感の中で生きることではない」とまとめた。(翻訳・編集/岩谷)

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