天安門広場が直訴や陳情の舞台に、政府は治安維持に苦慮―米華字メディア

Record China    2013年5月17日(金) 6時32分

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13日、中国では政治的な象徴でもある天安門広場が人々の陳情や直訴の舞台となりつつある。政府は群衆事件や治安維持への対応で苦慮している。写真は天安門広場。

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2013年5月13日、米華字メディア・多維新聞によると、中国では法的な不備から、人々は権利を守るために陳情や直訴といった最終手段をとらざるを得ない場合もある。しかし、政府は陳情のための北京入りをたびたび禁止している。そうした対応への人々の不満から、中国共産党中央紀律検査委員会陳情室は陳情を妨げる行為を禁止する通達を出し、世論の批判回避を図ったが、人々は様々な方法で権利を守ろうとしている。

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そうした中、政治的な象徴でもある天安門広場が陳情や直訴の場となりつつある。今年3月、両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議、日本の国会に相当)の開催期間中には陳情に訪れた人が路線バスを奪って天安門広場突入を図った。この人物は広場すぐ近くの東長安街にまで侵入したが、周辺は厳戒態勢がとられていたため直訴は失敗に終わった。同様の事例は枚挙にいとまがない。お手洗いに立ったすきにバスを奪われた運転士や会社責任者も処分されたという。

この事件は両会開催期間中に発生したということもあって、政府上層部はこうした強行的な陳情や直訴を強く警戒。模倣する人が続出することを恐れて陳情のための北京訪問を再び禁止した。事件はうやむやにされ、バスを奪った陳情者の訴えも明らかになっていない。また、5月のメーデーに伴う連休期間には、多くの陳情者が天安門広場で大量のビラを配ったり、陳情のプラカードを持って集まったりするという出来事も起きている。

2012年11月の中国共産党第十八回全国代表大会期間中には、天安門広場を通過する全路線バス車両は窓ガラスにテープで封をされた。これは、車内からのビラ配りを防止する措置だった。さらに警官が全車両に乗車して陳情を警戒した。今年4月に公開された白書「中国の武装装備、その多様化と運用」によれば、中国全土で治安維持にあたる武装警官はのべ160万人を擁しており、群衆事件や治安維持への対応で政府が苦慮していることを証明していると、記事は指摘している。(翻訳・編集/岡田)

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