大和ハウス合弁の損失額は221億円、合弁相手が自社への不正出入金繰り返す―第三者報告書

配信日時:2019年6月19日(水) 9時20分
大和ハウス合弁の損失額は221億円、合弁相手が自社側へ不正出入金
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大和ハウス工業は、合弁会社の大連JVで発生した不正出入金について、第三者委員会報告書を受領したと発表した。報告書は、資金繰りが苦しくなった合弁相手が行ったとの見方を示した。大連JVの損失は約221億円。写真は大連JVが手掛けたマンションの頤和銀座。
大和ハウス工業(DH)は18日付で、大連市で設立した合弁会社で発生した不正出入金問題について、第三者委員会報告書を受領したと発表。個人情報の保護などのために一部記述を伏せた同報告書の「開示版」を公開した。報告書は、損害額を累計14億1300万元(約221億円)とした。

DHは2005年ごろまで、中国で外国人の駐在員などを対象とするアパート業務を行っていたが、中国人も対象とした居住用マンション事業への参入を考えるようになった。日本企業による単独出資会社では同事業への参入は事実上困難だったため、それまでDHの事業を請け負っていた大連中盛集団(中盛集団)と折半出資で大連大和中盛房地産(大連JV)を05年に設立した。大連JVは大連市におけるマンション開発などの事業を行ってきた。

一方、中盛集団は大連JVとは別に、複数の不動産開発プロジェクトを進めていた。中盛集団は個人とその一族を主要株主として1998年に設立された企業で、傘下に建設会社や内装会社など多くの企業がある持ち株会社だ。

正規の社内手続きを経ない不正出入金が行われたのは、銀行4行に開設された大連JVの6口座だった。不正出金だけでなく、不正入金も行われていた。不正を行った者は中盛集団から派遣された大連JVの会社幹部とされている。銀行口座の出入金には法人の責任者である董事長印などが必要で、印章鑑定の結果、董事長印偽造されたものでないとの結果が出た。印章がどのような手口で不正使用されたかは、明らかになっていない。

銀行4行の口座のうち、1行の口座では大連JV側の帳簿残金と口座における実際の残高が一致しており、不正出入金が行われてはいたが、損失は発生していなかった。しかし、残り3行の口座では、銀行残高が帳簿残高よりも少なかった。

損失が発生したのは2014年からで、事態が発覚した19年3月には累計損失が14億1300万元に膨らんでいた。不正出金先の多くは中盛集団の傘下企業だった。不正に関与した中核人物は3人で、それぞれ、中盛集団の創業者でもある大連JVの董事兼総経理、大連JVの出納担当者、財務部長だった。3人は不正が発覚した直後に中国国外に逃亡した。報告書は「刑事および民事の責任追及を恐れたため」との見方を示した。

報告書は、不正を行った動機について、11年に導入されたマンションの購入制限の影響や「身の丈を超えた」プロジェクトに取り組んだことで、事業継続に必要な資金調達が困難になり、資金繰り改善などのために不正出金に及んだとことは「容易に想像できる」と論じた。(翻訳・編集/如月隼人

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