小柳行史さん「フリーマーケットで環境教育」

人民網日本語版    2019年6月18日(火) 21時40分

拡大

長年にわたり、中国ではごく普通の、愛らしい日本の若者たちが常に活躍してきた。彼らは自身の知識と熱意を中国の地に捧げてきた。

(1 / 8 枚)

長年にわたり、中国ではごく普通の、愛らしい日本の若者たちが常に活躍してきた。彼らは自身の知識と熱意を中国の地に捧げてきた。彼らの中には社会人になったばかりの若者もおり、中国語もほとんど話せないものの、努力と楽観的な姿勢で、異国の地で人としての価値を実現させようとしている。日本国際協力機構(JICA)が中国に派遣するボランティアたち、それがこうした若者たちだ。ボランティアたちは通常、1~2年間中国に滞在し、そのほとんどが条件的にも厳しい遠隔地や貧困地域へと派遣され、そこで教育や医療といった業務に従事し、現地の人々と一緒に生活する。人民網日本語版では「中国の日本人ボランティア」コンテンツにおいて、こうした日本人ボランティアたちが中国で経験したエピソードや思いを紹介する。

その他の写真

今回紹介するのは、青年海外協力隊として北京地球村に派遣され、四川省崇州市教育基地に出張して活動している小柳行史さん。中国で環境教育に取り組んできた体験やその思いを紹介している。地元住民との交流を促進するため、日本でも盛んに開催され地域密着型イベントとして定着している「フリーマーケット」の企画を積極的に進め、実施にこぎつけた。そしてその活動を通じて、地元の人々の環境保護やごみ分別などの面で大きな進歩が見られたという。

私は現在、北京地球村の四川省崇州市教育基地に出張し活動をしています。ここでは、台湾出身のオーナーが無農薬野菜を栽培して普及を行うとともに、農場訪問者に自然教育を行ったり、環境問題の啓発を行ったりしています。私は日々ここで農場の仕事を手伝ったり、子供たちを対象にした環境教育イベントを行ったりしています。

中国は改革開放以来の急速な経済発展により、今様々な環境問題に直面しています。私は、これらの問題を解決するには、都市部以外に住む住民の環境意識の向上が不可欠だと考えています。しかし、これまでの農場の訪問者の大半が周辺都市の住民で、農場周辺の住民との交流はほとんどありませんでした。

そこで、日本でも盛んに開催され地域密着型イベントとして定着している「フリーマーケット」を開催することで、地域住民との交流を促進できないかと思いつきました。地域住民の皆さんに気軽に足を運んでけるイベントを開催することで、農場を身近に感じてもらえればと思ったのです。

これまで農場でフリーマーケットを開催したことはありません。よって、まずは同僚にフリーマーケットの意義や日本での環境教育の方法を伝えることから始めました。単に物品を交換するだけでなく、再利用の意義を伝えて大量消費を見直すきっかけとなるよう、同僚や今回のイベントに協力してくれた協力隊員達と何度も会議を重ね当日のプログラム内容を作り上げました。

一番苦労した点は集客です。イベントの意義をどう伝え来場してもらうか、試行錯誤を繰り返しました。SNSを使って同僚に発信をしてもらったり、自分でも周辺住民に呼びかけたり。最初は反応があまりなく不安で一杯でしたが、開催が近づくにつれて徐々に参加するという人が増えていきました。

3月3日イベント当日、幸い天候にも恵まれ、150人もの農場の会員、四川大学の学生、付近の住民が来場してくれました。

フリーマーケットのほか、有機栽培畑、酵素?牛糞堆肥制作場の見学、私達JICA青年海外協力隊によるダンス、現役の小学校教諭である渡部隊員による日本の食育?学校教育についての講義、ごみをリサイクルして作ったおもちゃや小物入れの展示体験などを行い、子供から大人まで皆に楽しんでいただけるイベントとなりました。また、会場には分別用のごみ箱を設置し、参加者自身にゴミ分別を体験してもらいました。

イベントの反響は大きく、イベント終了後、来場者のSNSを見たという複数の方から問い合わせをいただきました。

更にうれしいことに、今回の活動を通して農場でも変化が起きました。同僚に、「農場のごみ分類を一層推進するために、資源回収場を整理して他の職員達にも環境教育をしてほしいと」依頼されたのです。

今後もさらに環境問題を身近に考えれるイベント等を行っていければと思います。

(青年海外協力隊 小柳行史 北京地球村派遣 環境教育)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携