中国メディア・環球時報の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）アカウントは17日、「人食いエスカレーター！」と題し、広西チワン族自治区梧州市のショッピングモール「太陽広場」で起こったエスカレーター事故を報じた。

監視カメラの映像によると、15日の正午ごろ、2人の男性客がエスカレーターに乗って間もなく、一つ下の段からステップが次々に崩れだし、その後数秒でエスカレーターの大部分が凸凹に変形した。2人はステップが崩れだすと同時に異変に気付き、上へと駆け上がっていたため無事だった。

事故当時、エスカレーター付近にいた目撃者は、「大きな音が聞こえて、てっきり誰かが重い箱でも引きずっているのかと思った。音が止まってから目をやると、エスカレーターが止まっていて、恐ろしい光景になっていた」と話した。

同ショッピングモールのエスカレーターでは、4年前にもステップの溝と乗降口の「くし」の間に腕を吸い込まれた1歳男児が指を切断する事故が起きている。

今回の事故を受け、中国のネットユーザーからは、「一体どの会社のエスカレーターだ？」「前にも1度やらかしておいて改善なし？。このショッピングモールは早く閉業すべき」などの非難の声が殺到した。

また、「中国のエスカレーター産業は1度見直しを図るべき。犠牲者の数は鉱山事故にも匹敵する」「基準を満たさない製品は絶対に現場に投入してはいけない。このことを関係者の頭にたたき込むべきだ」「1度基準を満たしたとしても、老朽化や故障は防げない。定期的なメンテナンスと点検修理を義務付けるべき」などと改善を求める声も数多く見られた。

このほか、「死傷者が出なくて本当に良かった」「この2人は宝くじを当てるよりラッキーだった」「2人にはトラウマができてしまっただろう」などといったコメントのほか、「大人だから逃げられたものの、子どもだったら恐怖で身動きが取れなくなって巻き込まれていたはず」「エスカレーターは老人も利用する。お年寄りなら彼らみたいには逃げられない」などと、事の重大性を指摘する声も上がった。（翻訳・編集/岩谷）