中国のオリジナルアニメ136本、日本で展示へ―中国メディア

配信日時:2019年6月12日(水) 16時40分
中国のオリジナルアニメ136本、日本で展示へ―中国メディア
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G20サミットが6月末に大阪で開催されるのに合わせて、「中国アニメ・漫画の日本ツアー 水墨の中から来る」展も同時期に大阪で開催され、神戸と奈良でも巡回展を予定している。
G20サミットが6月末に大阪で開催されるのに合わせて、「中国アニメ・漫画の日本ツアー 水墨の中から来る」展も同時期に大阪で開催され、神戸と奈良でも巡回展を予定している。同展は6月22日に大阪市中央区のTWIN 21で開幕式を行うとともに、日中アニメの大家によるディスカッションや中国テイストのアニメ映画やテレビ作品の上映などが行われる。広州日報が伝えた。

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「中国アニメ・漫画の日本ツアー」は中国の伝統と現代アニメにおける水墨芸術の優れた作品を筆頭に据えており、その作品には「山水情」や「小蝌蚪找媽媽(おたまじゃくしが母さんを探す)」、「牧笛」などの「中国アニメ学派」を担う作品と、漫画と連環画(一連の物語を1ページ大の挿絵と見出し文で表現する掌サイズの絵本)作品である豊子●(●は鎧の金へんをりっしんべんに)の「月上柳梢頭(月は柳の梢頭に上り)」や張楽平の「三毛流浪記」、賀友直の「小二黒結婚(小二黒の結婚)」、万籟鳴の「猴子撈月(月をすくう猿)」などの時代を代表する作品が含まれている。

また、今回の展示の一翼を担う新勢力が注目も集めており、ニューメディアコミックの代表作品である林帝浣の「小林漫画」、そしてTangoや老樹、聶峻、阿梗、姚非拉、Benjamin、早稲といった新世代の漫画家たちの作品もスポットを浴びる展示の1つになるとみられている。

これまでも日中両国のアニメ・漫画文化の交流は緊密に行われてきたが、今回は中国のアニメ・漫画が初めて「ナショナルチーム」の名のもとに、日本で大規模に行う展示となる。

■長い歴史を持つ日中のアニメ・漫画交流

今回の展示の企画顧問で中国美術家協会アニメ・漫画芸術委員会の副主任、広東省アニメ・漫画芸術家協会の金城主席は取材に対し、今回の「中国アニメ・漫画の日本ツアー」展示イベントの名称を「水墨アニメ・漫画」と命名しているのは、中国のアニメ・漫画が海外へ進出していく過程で、はっきりとした文化的なシンボルが必要だからだとし、「『水墨』以上にはっきりとしたシンボルはないと思う。人々に理解されやすく、異なる意味でとらえられるようなこともない。それに日本人は中国の水墨画をとても崇め尊んでいる。ただ今回のすべての作品が水墨漫画やアニメというわけではなく、水墨芸術の中から生まれた中国スタイルを際立たせている」とした。

中国のアニメ・漫画作品は時代の発展に伴い、水墨芸術から現代の科学技術まで、連環画から漫画まで、そして挿絵や絵本に至るまで、その芸術表現のスタイルが日に日にバラエティーに富んできており、異なる表現スタイルの優れた作品が次々と登場し、しかも中国の優れた伝統文化が常に中国のアニメ・漫画芸術に尽きることのないインスピレーションを与え続けている。

金城氏は、「歴史的に見ても、中国の古い世代のアニメ・漫画芸術家は唯一無二の民族的要素とアニメ映像を組み合わせ、人々を感嘆させるようなシーンを作り上げ、作品においてその芸術性とイマジネーションを披露してきた。この過程を経て、日中両国のアニメ・漫画文化の交流は『妙なる調べ』を奏でてきた。日中両国の古い世代の芸術家の付き合いは緊密であり、協力が頻繁に行われ、多くの温かみのある美しい記憶を残してきた。漫画の大家である豊子●は、日本に留学していた期間中、竹久夢二の作品に啓発され、独特な風格を備えた芸術的探求を始め、中国に戻ると新聞に『子●漫画』という小さいイラストを発表した。これらの作品の多くは『中国画』と『漫画』の間にある作品で、水墨芸術で世俗の暮らしを表現し、温かみとユーモアが共存しており、これにより豊子●は『中国漫画の父』と称された」とした。

また、1940年代には万氏兄弟のアニメ映画「鉄扇公主(西遊記 鉄扇公主の巻)」が国境を越えて日本のスクリーンで初めて上映された長編アニメとなり、当時まだ幼かった手塚治虫に強い印象を与えた。新中国が成立した当初、中国人芸術家の陳波児と日本のアニメーション作家の持永只仁(中国名・方明)が協力して完成させたアニメ「甕中捉鼈(かめのなかで捉えたスッポン)」と人形アニメーション「皇帝夢(皇帝の夢)」は中国のアニメ芸術産業の発展にしっかりとした基礎を打ち立てた。

1960年代からは、上海美術電影制作所を始めとし、中国アニメ「大鬧天宮(大暴れ孫悟空)」や「小蝌蚪找媽媽」、「哪吒鬧海(ナーザの大暴れ)」といった美術映画が世界的に有名となり、1980年代には日本のアニメーションに深い影響を与えたこともあった。「日本アニメの父」と言われた手塚治虫は学生の頃に「鉄扇公主」を見て、血気盛んだったこの若者はその生涯をアニメ事業に捧げようと決意した。そこから手塚治虫は日本のアニメの世界を創り上げ、日本のアニメは世界に影響を与えるほどのスーパーIP(知的財産権)となった。そして彼が生んだ「鉄腕アトム」も中国で初めて放映されたテレビアニメシリーズとなった。手塚プロダクションが授権し、漫友文化が出版した「鉄腕アトム」の漫画本は、日中友好協力の新たな章を開くこととなった。金城氏は、「手塚治虫先生は中国の神話に興味を抱き続け、なかでも特に孫悟空に夢中になっていた。彼は『ぼくの孫悟空』という作品を描き、その作品も中国で出版されている」とし、手塚治虫が描いた孫悟空とアトムが一緒に描かれた絵は今も中国アニメ界が大切に保管している宝物で、両国のアニメ分野における友情を象徴している。

■現代アニメは現在の中国人の日常生活を表現

1990年代になると、多くの優秀な外国アニメが続々と中国に上陸し、欧米や日韓漫画の影響を受けて、模倣と追随の道を歩み始めた中国の若いアニメ・漫画作家たちも少なくない。

ここ数年、中国のアニメ・漫画作品はまさに新たに立ち上がろうとしており、社会から広く注目され、世界からも注目を集めている。今回の展示では、広く知られた作品だけでなく、現代中国の超人気作品も数多く紹介されている。例えば、中国の宋代の絵画を題材に、十数万枚の細密画により構成され、中国アニメ作品として初のアカデミー賞ノミネートを果たした優美でエレガントな短編アニメーション映画「美麗的森林(美しい森林)」や、製作期間が8年に及び、上映と同時に口コミで絶賛され、古典文学の名著の精髄を独特の視点から描きあげ、3Dアニメーション大作の「カンフー・パンダ」の中国国内興行記録を塗り替えただけでなく、中国映画市場最高の興行成績を上げて、口コミと興行成績の両方で好成績を収めた「西游記之大聖帰来(西遊記 ヒーロー・イズ・バック)」などだ。

金城氏は、「日本の観客からすると、過去の有名作品を展示するだけでなく、中国のアニメ・漫画の新時代の発展の姿を見たいと考えていると思う。そのため私たちは伝統的な『水墨アニメ・漫画』の概念を中国テイストのアニメにまで拡大し、ネットで非常に人気のある作品を選びだした。これらの作品は日本の観客に中国の若者の日常生活を紹介するだけでなく、その苦しみや楽しみも紹介することになるだろう。これらはいずれも初めての海外展示となる。流行文化という視点における中国のイメージを紹介し、より身近に感じさせることも、私たちの今回の展示が新たに切り拓いた革新的な部分だと言える」とした。

■浸透・参考から産業協力へ、そして文化的共感へと向かう中日アニメ・漫画交流

金城氏は取材に対し、「日中両国の古い世代の芸術家たちの緊密な交流を経て、日本のアニメ・漫画産業は今や国民経済の支柱産業の一つとなっており、成熟した全産業チェーンと市場開発を形成している。一方で中国のアニメ・漫画は膨大な規模の観客と市場を抱えており、次第にクリエイターや製作チームも育ち始めている」とした。

金城氏は日中アニメ・漫画文化の百年の交流を大きく3段階に分けている。第1段階は改革開放前で、日中アニメ・漫画は常に互いの中に影響を見出せるような緊密な関係であり続け、こうした相互浸透と協力もまた途切れなく続いた。改革開放後、「鉄腕アトム」などの日本のアニメ・漫画作品の輸入配給や日中合作アニメを通じて、双方は協力の新たな段階に入った。この段階における主な特徴は版権の導入を始めとする産業協力だった。現在では、日中両国のアニメ・漫画協力はすでに文化面での協力というレベルにまで達している。例えば、昨年、日中合作アニメ映画「肆式青春(詩季織々)」の中で、壁紙のように美しく描かれた広州の景色が登場し、ネットユーザーからは「新海誠風の広州を見た」というコメントが寄せられた。この映画は北京と上海、広州の三都市を舞台にしている。なかでも広州編の竹内良貴監督は新海誠監督御用達のCGの巨匠であり、彼はわざわざ作品の舞台である広州までやって来てロケハンを行い、「肆式青春」広州編を作り上げた。金城氏はこれを日中両国の文化が互いに認め合い、互いにすばらしいと評価していることを表す一つの例だとした。そして金城氏は、「私が創設したJCアニメ・漫画館にも、手塚治虫専門エリアやスタジオジブリ専門エリアなどがあり、日本の有名な作家の作品がたくさん展示されている。これも日本のアニメ・漫画文化を認めている一種の証といえるだろう」とした。

金城氏は、今回の中国アニメ・漫画作品展で日本の観客の心の中に芽生えを待つ種を植え、中国の伝統文化の魅力を感じてもらいたいと願っているとし、「これは単なる1回のコミュニケーションに過ぎず、今後日中アニメ・漫画の協力の可能性はますます大きくなることを信じている。また中国のアニメ・漫画作品が日本に進出し、主流の文化製品になり、日本人のショルダーバッグやコップ、ノートにも中国のアニメ・漫画作品のキャラクターを目にするようになることを望んでいる」とした。(提供/人民網日本語版・編集/TG)
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  • 仙田 ***** | (2019/06/12 18:31)

    その136本のアニメの内、パクり品は何本で反日作品は何本かとても気になります(笑)
    このコメントは非表示に設定されています。
  • ato***** | (2019/06/12 16:51)

    >「日本アニメの父」と言われた手塚治虫は学生の頃に「鉄扇公主」を見て、血気盛んだったこの若者はその生涯をアニメ事業に捧げようと決意した そんな話は聞いたことがない。手塚治虫氏は学生時代、医者になるか漫画家になるかで悩んだ末に、漫画家の道を選んだのだ。手塚氏がアニメに興味を持ったのはディズニー映画の影響である。それから手塚治虫は『マンガの神さま』とは呼ばれているが『日本アニメの父』なんて誰が言ったのだろう。
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