人手不足でも外国人は雇いたくない日本の農家、農作物の価格に大きな影響―華字メディア

Record China    2019年6月10日(月) 6時30分

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5日、中国新聞網は、日本新華僑報の記事を引用し、日本の農家では人手不足が深刻になっているものの、外国人労働者を雇いたくない人が少なくないため、農作物の価格が上昇していると伝えた。

2019年6月5日、中国新聞網は、日本新華僑報の記事を引用し、日本の農家では人手不足が深刻になっているものの、外国人労働者を雇いたくない人が少なくないため、農作物の価格が上昇していると伝えた。

記事は、「15年に行われた農村部の労働力に関する調査で、すでに外国人の労働力が大きな比重を占めていることが分かった。20歳から30歳までの労働力で見ると、茨城県では外国人労働力が30%近くを占め、香川県でも5人に1人が外国人、長野県は17.32%、熊本県と徳島県は12%近くになった」と紹介した。

一例として記事は、愛媛県西予市の農産物加工工場では、ベトナムやフィリピンから来た20人以上の技能実習生を受け入れていると紹介。経営者は、「ここで働く人はみな50歳以上の中高年だったが、15年に外国人技能実習生を受け入れてから、状況が大きく変わった」と語った。

しかし記事は、「外国人労働者を受け入れて生産率を上げる農家は比較的少数だ」と指摘。愛媛県では代々続くミカン農家が多いが、若者は都市へ出てしまうため労働力が不足し、熟したミカンが収穫されずに落ちてしまうことも少なくないと伝えた。ミカン栽培を50年続けているある農家は、「収穫の繁忙期には人手が必要だが、外国人技能実習生に1年分の報酬を支払う余裕はないため、畑を売るよりほかはない」と語った。

同様の状況は日本各地でよく見られると記事は紹介。この10年でミカン農家は7割減少し、生産量もピーク時の4分の1に減少したという。そして、生産量の減少に伴い価格は上昇しており、18年の愛媛産ミカンは価格が2割上昇したと伝えた。

さらに記事は、「影響はミカンだけでなく、牛肉や乳製品にも及んでいる」と指摘。すき焼きに使用する牛肩肉の価格は12年と比べ20%上昇しており、主な原因は生産量の減少だと論じた。

このように、労働力不足が農家に深刻な影響を与えているものの、日本の農家は「技能実習生を排斥する傾向にある」と記事は紹介。例えば宮崎県では、和牛の伝統的な飼育技術を守るため、外国人実習生を受け入れている所はほとんどないという。

記事は、「労働力不足という問題が解決されなければ、日本の養殖業は数年以内に『大規模に停止する時代』になるというのは決して大げさではない。外国人実習生を十分に活用できなければ、ミカンや和牛の価格が影響を受けるだけでなく、乳製品の価格も上昇するだろう」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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