拡大
中国国家発展・改革委員会と交通運輸部(省)が4日に共同で発表した「高速道路の料金所ノンストップ料金徴収サービス推進加速実施案」は、今年末までに、高速道路のノンストップ料金徴収サービスの利用率を90%以上にする目標を明確に掲げた。
(1 / 3 枚)
中国国家発展・改革委員会と交通運輸部(省)が4日に共同で発表した「高速道路の料金所ノンストップ料金徴収サービス推進加速実施案」(以下、「実施案」)は、今年末までに、高速道路のノンストップ料金徴収サービスの利用率を90%以上にする目標を明確に掲げた。中国新聞網が報じた。
【その他の写真】
今年末までに高速道路の全ての料金所にETCレーン設置へ
「実施案」によると、今年末までに、中国全土のETCユーザー数は1億8000万人を超える見込みで、高速道路の全ての料金所にETCレーンを設置し、ETCレーンが主な料金徴収レーンになるとみられている。また、トラックのノンストップ料金徴収も実現させ、高速道路で高効率のノンストップ料金徴収利用率を90%以上に引き上げるほか、全ての有人の料金所レーンでモバイル決済などの電子決済が利用できるようにすることを目指す。
ETCの普及促進へ今年7月から通行費用5%以上割引へ
これらの目標を達成するため、「実施案」は、ETCを利用した場合の割引などを強化するなどの方法を通じて、ETCの普及を促進させるとしている。ETC車載器の完全無料取り付け実現のほか、自然故障の場合、故障してもメーカーが無料で交換するよう取り決める方針だ。
交通運輸部公路局の呉徳金局長によると、2019年3月末の時点で、中国全土のETCユーザー数は8072万人で、自動車の搭載率は34%、高速道路のETC利用率は約45%となっている。
計画では、2019年7月1日から、全ての省でETCを利用する全ての車両を対象に一律5%以上の割引となる政策が実施される。また、2020年1月1日から、中国国務院が別途規定している以外の各種通行料金割引・免除政策が全てETCシステムを通して実施されることになっている。
省の境界にある料金所撤去は料金免除に非ず
交通運輸部の呉春耕報道官は5月28日の発表会で、「省の境界にある高速道路の料金所を撤去するのは、料金の徴収方法が変わるだけで、無料になったわけではない」と説明し、「省の境界にある高速道路の料金所が撤去されることで、高速道路に一旦乗れば、目的地までノンストップで行けるようになり、渋滞緩和につながり、一層便利になるというのが、最も大きな変化になる」と強調した。
統計によると、一般的な道路状況の場合、自家用車やトラックが省の境界を通過する時間は、それぞれ15秒と29秒から、2秒と3秒に短縮されることになる。(編集KN)