拡大
「オーマイガー!めっちゃきれい!これは買い!買い!買い!」ネット有名人の李佳●(●は王へんに奇)さんの真似をしたことで、「天天」という少年もネットで有名になった。
(1 / 2 枚)
「オーマイガー!めっちゃきれい!これは買い!買い!買い!」
【その他の写真】
ネット有名人の李佳●(リー・ジアチー、●は王へんに奇)さんの真似をしたことで、「天天」という少年もネットで有名になった。ショート動画アプリ・抖音(Tik Tok)で、「天天」君は70万人以上のフォロワーを抱え、彼のショート動画には400万以上も「いいね!」が寄せられている。中国新聞網が伝えた。
真似された李佳●さんも「天天」君の動画に反応し、「天天」君に小学校から中学・高校までの教材やドリルをまとめてプレゼントした。ネットユーザーは腹を抱えて笑いつつも、「この世代の子供は確かにちょっと違う」と感嘆している。
「80後(1980年代生まれ)」や「90後(90年代生まれ)」が幼い頃から「清華大に行くか北京大に行くか」とどの名門大学に進学するか迷う悩みを抱えているのと異なり、今の「95後(95年代生まれ)」や「00後(2000年代生まれ)」たちは新たな問題に直面しているようだ。つまり、「学校でしっかり勉強するか、それともネット有名人になるか?」という問題だ。
2018年、あるメディアが「95後」の就職観の図解を掲載したことがある。その図解では、54%の「95後」が最も憧れている新興の職業は動画パーソナリティーとネット有名人となっていた。
現在、さまざまな新興ショート動画・動画配信プラットフォームは、ますます多くの一般人を一夜にして有名にしていると同時に、「ネットの有名者経済」の爆発的興隆もけん引している。昨年の「ダブル11(11月11日のネット通販イベント)」で、李佳●さんは5分間で1万5000本の口紅を売り、「口紅アニキ」と呼ばれた。
趣味を仕事にし、気軽にお金を稼いで生活することは、現実になりつつある。それに伴い、「ネット有名人になればお金を稼げるのなら、なぜ時間をかけて学校で勉強する必要があるのか?」という疑問を抱くようにもなってきている。
「学校不要論」の議論が起こったのはこれが初めてではない。20年前、17歳の韓寒(ハン・ハン)さんは「杯中窺人」という作品で全国第1回「新概念作文コンクール」の一等賞を受賞した。翌年、彼は長編小説を書くことを理由に休学手続きを行った。
大学入試を受けなくても有用な人材になれるのか?当時、社会各界では「学校不要論」の議論が巻き起こった。
当時、こうした「反逆」の道を選んだのは韓さん1人ではなかった。同じく「80後」の茅侃侃さんや李想さん、高燃さんらはもう一つの道、IT起業を選んだ。彼らは意気揚々と、20歳を過ぎたばかりで自分の会社を立ち上げた。メディアは他の1人も含めて彼らを「京城IT四少(北京のIT4人衆)」や「『80後』起業ニューリッチ」と呼んだ。4人のうち、茅侃侃さんと李想さんは大学入試を受けていない。
韓さんや茅侃侃さんらは一躍青少年にとってのアイドルとなった。彼らは新しい主張を唱え、異なった意見を表明し、伝統的な観念に逆行し、従来のしきたりを固く守ってしっかり勉強するよりも、自分の個性を追求することを好んだ。
作家や起業家からネット有名人まで、若者の選択の変化は、20年来の社会文化思潮の変化もはっきりと示している。そして今、若者の選択に影響を与える要素はますます多くなってきている。
「学校で勉強するよりネット有名人になった方がいいし、大学入試を受けるより整形した方がいい」。実用主義の角度から見れば、学校で勉強することは確かに割に合わないし、時間的にも金銭的にも、子供のいる家庭が十数年にわたって努力する必要がある。しかしその結果努力が報われるとは限らない。いい仕事が見つかるか、大金を稼げるかは未知数なのだ。
しかし学校での勉強は本当に不要なのだろうか?かつて「大学受験の作文問題はダサい」と痛烈に批判し、大学に行かなくてよかったと言っていた韓さんも後に前言を覆した。韓さんは昨年微博(ウェイボー)で、退学は失敗だったと認め、これは自分が一つの挑戦に耐えられず、引き下がらざるを得なかったことを示しており、学ぶに値しない。学ぶに値するあることは常に「学ぶ」ということそのものにあるとしている。
そして李想さんもその書き込みに対し、「もしいい大学に受かっていい仕事が見つかっていたら、起業なんてしなかった。いい大学に受からず、いい仕事も見つからなかったからこそ、起業した。もしいい仕事も見つからず、起業もしたくなかったら、ちゃんと学校に行った方がいい」とコメントを寄せている。
「香港四大才子」と呼ばれる蔡瀾さんも、若者の現状に注目している。ネット有名人になってお金を稼ぐか、学校で一生懸命勉強するかの議論について、「学びは基礎。どんなことも学んでおくべきだ」と言い切った。
ネットユーザーも、「ネット有名人はすぐ旬が過ぎてしまうが、勉強は一生もの」と同様の意見を寄せている。また、「ネット有名人になるのもそんなに楽じゃない。勉強とネット有名人、この二つのうち一つがきちんとできたらもう大したものだ」と考える人もいる。
さらには、「この問題は実はすごくくだらない。なぜなら自分は勉強もできないし、ネット有名人にだってなれないから。小さい頃に清華大か北京大かで悩むのと同じで、自分が無駄に考えすぎていたと気付くのは大人になってからなんだよね」と自嘲する人もいる。
北京青年報は「『学校で勉強するよりネット有名人の方がいい』というのは偽の命題」と指摘している。知識経済の到来に伴って、多くの分野で技術人材や専門人材を必要としており、知識の重要性はますます明らかであり、学校での勉強は不要どころか、ますます重要になってきている。今後の社会では、「文盲」は字を読めない・書けない、学校に行っていなことを指す言葉ではなくなり、学びが足らず、知っている知識が少なく、学び続ける能力がないことを示すようになるだろう。もしその時が来たら、誰が「学校の勉強は不要だ」とか「学校で勉強するよりネット有名人になった方がいい」などというでたらめを言うだろうか。その方がお笑いぐさと言えるだろう。(提供/人民網日本語版・編集/AK)
Record China
2019/5/23
Record China
2018/12/16
Record China
2018/4/28
Record China
2019/5/31
Record China
2012/1/20