米国がレアアース新工場建設も、当面は中国に依存―中国メディア

Record China    2019年6月2日(日) 18時40分

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1日、文匯網は、米国がレアアースの新工場を建設するも、当面は中国依存が続くとする記事を掲載した。資料写真。

2019年6月1日、文匯網は、米国レアアース(希土類)の新工場を建設するも、当面は中国依存が続くとする記事を掲載した。

記事は、米メディアの報道を引用し、テキサス州拠点の化学製品企業ブルーライン・コープとオーストラリアのレアアース生産大手ライナスが共同で、レアアース処理プラントを建設することで合意したが完成まで2~3年かかることを紹介した。

記事は、ロイター通信が、レアアースにおける中国の指導的な立場に米国が挑戦できるようになるには、さらに何年もかかるとの見方を示していると紹介。米国はレアアース加工工場を建設すべく努力しているが、まだ初期段階にあり、加工施設も不足しているほか、議会やトランプ政権からの統一した支持に欠けているため、「中国はレアアース精錬加工分野における独占的な地位を当面保持し、貿易交渉において大きな切り札を手にしていることになる」と論じた。

米メディアによると、米国に本部を置く少なくとも3社の企業が、レアアース加工工場の建設または建設計画をしているという。記事は、カリフォルニア州マウンテン・パスにある加工工場は、来年にも操業開始予定で、操業が始まれば米国で唯一操業するレアアース加工となると紹介。年間5000トンの2種類のレアアースを生産する予定だが、別の2社の加工工場は早くても22年にならないと操業を開始できないという。

記事は、マウンテン・パスが米国唯一のレアアース鉱床だが、米中貿易摩擦が少なからぬ圧力をもたらしていると紹介。マウンテン・パスの鉱床を保有するMPマテリアルズは、年間約5万トン生産しているレアアース・コンセントレートを中国に出荷して加工しているが、中国の税関は関税を6月1日からこれまでの10%から25%に引き上げたと伝えた。

その上で、「米国のレアアースは中国からの輸入に過度に依存している」と指摘。04年から17年までの間、米国の輸入レアアースの80%が中国からで、中国が米国へのレアアース輸出を禁止した場合、米国の科学技術産業に大打撃になることを米国の業界は心配していると伝えた。(翻訳・編集/山中)

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