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北京市の八達嶺長城景勝区は、故宮と国家博物館に続き、6月1日から、実名制による入場チケットのオンライン予約販売をスタートする。
北京市の八達嶺長城景勝区は、故宮と国家博物館に続き、6月1日から、実名制による入場チケットのオンライン予約販売をスタートする。また、同景勝区では、1日あたりの入場者数を最大延べ6万5千人までとする入場制限の試行も実施する。北京青年報が伝えた。
入場チケットのオンライン予約販売
入場日の7日前から予約可能、購入方法は3種類
八達嶺長城景勝区の担当者は、「入場日の7日前から予約販売が可能となる。QRコードスキャンによる入場チケットの購入はわずか1分ほどで完了できる。身分証明書を提示するだけで、入場できる。6月1日から、実名制による入場チケットのオンライン予約販売をスタートする。入場チケットには、旅行会社が催行するツアーに参加する団体客用入場チケットと個人客用入場チケットがある。八達嶺長城景勝区の公式オンライン販売システムと八達嶺長城景勝区の公式ウェブサイトまたは微信(WeChat)の公式アカウントにおいて、7日前から予約販売が可能となる。予約購入を終えた観光客は、身分証を携帯すれば、直接入場できる」と紹介した。
八達嶺長城景勝区は前売り入場チケットの販売ルートを今後も拡大する予定で、OTA(オンライン旅行会社)のプラットフォームと提携し、それらのプラットフォームでも八達嶺長城入場チケットを販売するという。
ランク別警報を発令
入場者が延べ6万5千人を上回ると赤色警報発令
入場制限措置をスムーズかつ確実に実施するため、景勝区は3ランクの警報システムを構築している。警報のランクは、1日あたり最適許容入場者数の60%(延べ3万9千人)を3級、80%(延べ5万2千人)を2級、100%(延べ6万5千人)を1級とする。1日あたり入場者が延べ3万9千人に達すると黄色警報が、延べ5万2千人に達すると橙色警報が、延べ6万5千人に達すると赤色警報が発令される。
世界文化遺産および国家5A級に指定されている八達嶺長城景勝区には、毎年数多くの観光客が訪れる。2018年だけでも、延べ990万人以上の観光客が訪れた。観光客数が多いだけではなく、オフシーズンとオンシーズンの差が極端に激しく、休日と平日の来場者数はさらに桁違いの格差が見られる。
八達嶺長城景勝区の担当者は、「1日あたり来場者が多い時のプレッシャーは極めて大きい。このようなアンバランスな状況によって、長城の文化財や観光客の安全に潜在リスクが生じる恐れがあると同時に、観光客の体験も甚だしく損なわれるだろう。したがって、入場チケットのオンライン予約販売や入場制限などの措置を講じることは、必然の成り行きといえる」とコメントした。(編集KM)