中国のレアアース、強みは何か―中国紙

Record China    2019年6月3日(月) 10時20分

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31日、中国紙・経済日報は「中国のレアアース産業は国際社会においてどのような強みがあるのだろうか」とする記事を掲載した。資料写真。

2019年5月31日、中国紙・経済日報は「中国のレアアース産業は国際社会においてどのような強みがあるのだろうか」というテーマで複数の専門家にインタビューを実施した記事を掲載した。

▼招商証券アナリストの回答

まず、資源含有量における強みだ。2018年までの全世界のレアアース埋蔵量は1億2000万トン、中国の埋蔵量はそのうちの4400万トンで、約38%を占めている。また、高精度製造において重要な地位を占める中重希土類(ジスプロシウムやテルビウムなどが代表的)の分野でも他にはない強みを持っている。1960年代終盤、中国江西省のカン州市で世界でも珍しいイオン吸着型レアアース鉱床が発見された。その条件は整っており、経済価値も高く、放射線量が低いなどの特徴があった。イットリウム、ジスプロシウム、テルビウムなどの中重希土類の中国の工業埋蔵量は150万トン。カン州市はその36%を占める。中重希土類資源の含有量はカン州市の強みだ。

次に、採掘や分離・精錬技術が高いことだ。18年の全世界のレアアース製品生産量は19万5000トンで、中国の生産量は12万トン、全世界の62%を占めた。また、レアアース分離・精錬は全世界の86%を中国が行っている。

▼元湖南レアアース研究院院長の回答

反省すべき点もある。中国はレアアースの技術研究への取り掛かりが遅かったため、特許は基本的に海外企業が取得してしまっている。例えば、最もよく使われる永久磁石の分野では、国内の永久磁石モーター生産企業は特許料を納めなければならず、輸出量にも制限をかけられている。

記事はこの他、カン州市科学技術局関係者の話として、「同市ではレアアースの探査、採掘、精錬、材料や資源の総合利用などに関する400項目以上のプロジェクトを完成させ、実りある成果が多数得られた」と紹介した。(翻訳・編集/和田)

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