清代画家「任頤」の作品が競売前に破損 クリスティーズが出品取り下げ

人民網日本語版    
facebook X mail url copy

拡大

今週の火曜日(5月28日)にオークションハウスの世界的大手「クリスティーズ」による春季オークション「中国近・現代書画」で競売に出される予定だった任頤(任伯年)の作品「澹黃楊柳帶棲鴉」(ロット番号1393)に関し、クリスティーズが出品を取り下げた。

今週の火曜日(5月28日)にオークションハウスの世界的大手「クリスティーズ」による春季オークション「中国近・現代書画」で競売に出される予定だった任頤(任伯年)の作品「澹黃楊柳帶棲鴉」(ロット番号1393)に関し、クリスティーズが出品を取り下げた。その原因について、「オークション前の展示に訪れた子供が作品の下半分を破損したから」という説が流れている。北京青年報が伝えた。

「澹黃楊柳帶棲鴉」は1899年の作品で、150万-250万香港ドル(1香港ドルは約13.95円)の価値があると見積もられていた。作者である任頤は、清代末期に活躍した著名な画家で、「海(上海)派四傑」の一人であり、彼の作品は近代花鳥画に極めて大きな影響を及ぼした。

任頤の作品は、彼の存命時から大変有名だった。香港のサザビーズとクリスティーズの競売大手2社は、1986年から毎年、任頤の作品のオークションを行っている。1986年5月、初めてサザビーズのオークションで競売にかけられた「人物冊」は、16万香港ドルという高値で落札された。1991年にオークションに出された掛け軸「鍾馗」の落札価格は93万香港ドルに達した。

オークション前に作品が破損したケースは今回だけではない。昨年5月、香港のフランス文化関連イベント「ル・フレンチ・メイ」が主催して香港大会堂で開催された「ニース派:ポップアートからハプニングアートまで」展で、フランスの現代美術作家であるイヴ・クラインの「クライン・ブルー」作品を子供が誤って破損し、物議をかもしたことがある。

2015年8月にも、台湾で行われたレオナルド・ダビンチをテーマにした特別展で、12歳の男児がうっかりショーケースにつまずいて転倒するというハプニングが起こった。バランスを取ろうとした男児は今から300年前に描かれた5千万新台湾ドル(1新台湾ドルは約3.48円)相当のパオロ・ポルポラ(Paolo Porpora:17世紀のイタリアの画家)による油彩画「花」に拳大の大きな穴を開けてしまった。事件後、この作品は修復士の手で修復され、男児も責任を負うことはなかった。

オークション作品が破損した場合、どのように賠償請求が行われるのか?

いたずらっ子が200万香港ドル相当の価値を持つ絵を破った場合、保険会社は賠償金を負担するのだろうか?この子供の保護者は、責任を追及されるのだろうか?対外経済貿易大学保険学院の王国軍教授は記者の取材に対し、「クリスティーズと保険会社の間で取り交わされた保険契約の規定内容がポイントとなる。一般的な状況では、いったん保険会社が賠償金を支払い、その後保険会社から絵を破損させた子供の保護者に賠償請求を行う。保護者が賠償金を払うだけの支払い能力を持たない場合、保険会社が損失を引き受けることになる」と答えた。(編集KM)

noteに華流エンタメ情報を配信中!詳しくはこちら


   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携