がん発症率上昇に悩む中国、医師と患者の相互不信が問題に―海外メディア

Record China    2013年4月23日(火) 8時40分

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18日、がん発症率が上昇する中国では、医師と患者との間に横たわる相互不信が治療の大きな妨げになっている。写真は大学生ボランティアのケアを受ける寧波のがん患者。

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2013年4月18日、国際紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは「中国でがん発症率が上昇、だが信頼感は欠如したまま」と題した記事を掲載した。環球時報が伝えた。

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中国のがん発症率は米国よりも低いが、米国が減少傾向にあるのに対し、中国の発症率は上昇傾向にある。また、中国のがんによる死亡率は非常に高く、毎年約250万人が死亡しているが、米国は今年約58万人ががんにより死亡するとみられている。

米臨床腫瘍学会の報告では、中国のがん患者が直面している問題は医師と患者の間の相互不信にあるという。中国メディアの報道によると、中国の患者とその家族は金銭目当ての治療しかしない医師に怒りを抱き、医師に対し身体的な攻撃を加える事件も発生している。また、中国の医師は医療事故を恐れるあまり自己保身に走り、患者のために最大限の治療を行おうとはしないと指摘する。

腫瘍科のある看護士は「われわれは限られた人材で膨大な人口を支えている。医師を保護する体制の欠如が大きな問題だ。もし治療の結果が悪ければ、医師自身が自分の潔白を証明しない限り、患者から罪人扱いされてしまう」と話す。さらに「中国の医師は自らのリスクを優先するため、積極的に患者を治療しようという姿勢が見られない。病院側は患者が病院内で死亡することを望まない。ホスピスのような末期がん患者を受け入れる施設も少ない」と語った。

中国各地に「がんの村」が生まれ、河川や井戸の水が汚染で奇妙な色に変わっている現在、中国の医師の「われわれは患者を大切にし、祖国を愛している」という言葉は最も説得力がある。しかし、有効な解決策を講じるには中国の体制が大きくかかわっており、解決は容易なことではない。(翻訳・編集/本郷)

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